覚え書き③
運命神の加護とは、どういったものか?
特に効果はないと本には記されている。運命神に加護を受ける者も珍しい上に、目に見えての証がないのが理由だそうだ。
セリの加護も
運が良くなったり、人との巡り会いがあると話があるが検証のしようがないね?
竜人の番になった事は関係あるだろうか?
他の竜人の番に確認しないと分からないけど、その線は薄い。
加護の力かは知らないけど、この雪深い地で魔物に襲われながらも救助されたのは運が良いんだろう。
極北の城で、薬学を学べて研究者のグスタフがいた。ここまでは例年の事だからあり得る。
そこから、おまもりの情報とセリへの疑い。
“隣国が寄越したスパイ”の疑惑。
これに関しては、一応ってくらい。竜人と居るなら僕が監視できるし、他が立ち入る事はできない。
逞しいけど、獣人に見つからずに闇を動ける子供って言うなら、きっと職業が暗殺者だね。そんな動きは、なし。
セリは狩人って感じ?
魔力操作はしっかり熟練している。町の薬師、見習いくらいには使えるようになっている。
観察しているのが面白い。グスタフとの接し方を見ながら思うに、研究者タイプかな。熱中していると周囲が見えない。けど関係性の観察は上手い方。
「あれなら、貴族の間でもなんとかできそうだね?」
「ソウ、ロードの側にいるならあった方が良いんでしょうケド。」
僕にに太鼓判を押されるのは、良い事かって判断しかねている?
失礼しちゃうよ、こんなにも温厚なのに。
判断材料は、“熱っい紅茶”。これを淹れらるかで性格が見れる。
職務に忠実であるか、熱いとよくないと言う意識からさりげなく温度を下げる。貴族は基本、毒見後の冷めた食事に慣れているからしい。
僕は例外。
カップを温めずに淹れると、ここまで熱くならない。
「及第点だけど、イマイチ。」
僕を満足させない。セリの場合は、従順さと親切さ?
要望に応えようとする気持ち本当に飲めるか心配して見ていた。
この温度が好きだと認識したらしい。僕の分はちゃんと熱くして出してくれる。
紅茶の葉に何を使ったか伝えて淹れた後は、砂糖をすすめてと世話をする。シュルトの真似だろう。
「ロードとも仲良さそうだね?」
「べったりじゃん。ウヘーだよ」
「離れられないなら、その方が良いと思うよ。」
まあまだ、僕も興味があるから着いて行ってみようと思うけどね。準備はちゃんとできてるし?
この狼、動かせる護衛を得て僕はより自由に動ける。
そろそろ、やりたい事の内容をしっかりまとめておこう。
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