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夜中からシクシクと痛みだしたお腹に不安を覚えつつ、とりあえずいつも通りすずを学校に送り出した。
不規則な痛みは気づけば定期的な痛みに変わっている。
いつでも入院できるようにカバンに荷物は詰めてある。タクシー会社の電話番号も確認済みだ。出産の準備は万端、いつでもどんとこい状態なのだが……。
いざその時が近づくと不安でいっぱいになる。
一人で病院に行くのが怖い。
圭佑さんは今日は朝から会議があると言っていた。電話をかけてもきっと繋がらないだろう。
どうしようどうしようと思っているうちに、規則的な痛みは増してきている気がする。
「……お腹痛い……。」
声に出したら更に不安に襲われた。
誰かにすがりたい。
側にいてほしい。
まずは病院に行こう。
私は携帯電話を手にする。
圭佑さんに病院に行く旨をメッセージで送り、私は登録済みのタクシー会社の電話番号を表示させた。
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