ケイオス4「暴かれし黒き混沌」

「くっデッキ概念が浸透し流行り始めたぜ!」

デッキという知識をこの馬取バトル市のカードゲーム界にもたらしたおかげでルナティックケイオスはただのジャンケンのおまけから進化しある程度のゲーム性を獲得した。

「順調ね」

白タイツから顔を出した美少女が声をかける。

「メガ美!」

「だがまだ安心は早くてよ」

「どういうことだぜ?」

「ルナティックケイオスは8枚のカードから成り立つカードゲーム、ほとんどのカードがまだ謎のヴェールに包まれているの」

「なんという……」

しかも残りのカードはいくら拾っても見つからないのだ。このままでは二種類しかないカードのうちの強い方をよりたくさん集めた方が勝ちという不毛なカードゲームである。それではバトルに飽きてしまいこの地は不毛の地と化すであろう。

「ヴェール暴かれし時、混沌は晴れ秩序が訪れる」

「なにいってるズリ?」

メズリが声をかけてきた。

覆い隠された黒き混沌アーマード・ブラック・カオスのテキストにエネルギー量以外にフレーバーテキスト書いてあるから読んでみただけだぜ」

「おい、そのカード剥がれそうだぜ」

リュウの言う通りカードの端がめくれかけていた。

「まさか!?」

「まちな!」

おばあさんが現れた!

「ワシの大量五体悪魔の永遠闘士ディアボリック・エターナル・ファイターに勝てるかな!」

「ぶおおおんぶおん」×5

「くっ、こいつもデッキ使いか!だがちょうどいい!いけ覆い隠された黒き混沌!」

「うおおおんうおおん」

「ふん!いまさらそんなカードで何ができる!?」

「いま混沌がヴェールを脱ぐ!」

「なんじゃと!?」

「ズリ?」

偉大なる歴史の不死者グレート・ヒストリック・イモータル!」

覆い隠された黒き混沌がめくれ新たなカードが出現した!そう覆い隠された黒き混沌はカードではなくカードパックだったのだ!多くの市民はそれに気づかず未開封のパックで戦っていたのだ!

「エネルギー10,000,000,000ひゃくおく!」

おばあさんに大勝利!つづく

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