君の声が聞きたい

猫屋敷いーりあ

プロローグ

何処を探しても、聞こえない。

僕は、目が見えないから、とても不安だ。

何処にいるの?

どうして、返事してくれないの?

もしかして、僕の事が嫌いになったの?

あぁ‥。

どうしたらいいのだろうか。

君を側に感じたいのに、声も存在も感じない。

そうか‥。

僕が動いてみればいいのか。

よし…。

あれ…。

立つってどうすればいいんだっけ。

何処に、力を入れればいいのだっけ。

…。

‥‥…。

‥‥‥‥…。

どうしよう。

これじゃあ・・・。

これじゃあ、君を探しに行けない。

君が僕に会いに来られないのであれば、僕が行くしかないのに。

今度は、僕の番かもしれないのに。

動け。

動け。

動くんだよ。

…。

……。

君に会いたいよ。

君の声が聞きたいよ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る