13「マニオンが驚きます」①





 神妙な顔をして変なことを言い出したマニオンに、サムは首を傾げた。


「変って?」

「僕が田舎者であることはもちろんそうなんですけど、王都はちょっと違うというか、異質というか、他の国ではこんな感じじゃなかったんですけど……」


 もごもご、と何か言い辛そうだ。


「田舎者なら、俺だってそうだよ。都会の生活って慣れないよね。貴族も多いし、商人が貴族より偉かったりするし。そうそう、王都と田舎じゃ普段から食べているものも結構違うみたいでさ」

「……いえ、あの、田舎と都会の文化あるあるではなく、ある意味文化なのかも知れまいんですけど」


 マニオンは周囲に人がいないことを確認してから、顔を赤くして声を絞り出した。


「――王都って変な人が多くありませんか?」

「変な人?」

「多いと言いますか、大半の人が変と言いますか……」


 変な人とはどういうことだろうか。

 サムはうーんと悩む。


「えっと、はっきり言いますね。変態多くないですか?」

「――ああ! 変態ね! 変な人ってレベルの奴らじゃないから誰のことかと思ったよ!」

「……正直、王都の人たちがビンビンとか言っているのを聞いて、王都特有の話し方かと思いました。子供がビンビンいいながら雪合戦しているんですよ。なにかの擬音かなって考えていたのですけど、急にクライド・アイル・スカイ国王陛下が子供たちに混ざって雪合戦初めて、うむ、よいビンビンであるとか言い出して……ビンビンってなんですか!?」

「…………て、哲学的な質問だね」

「普通の質問ですよ!?」


 思えば、父カリウス・ラインバッハも癖のある人物だったが、変態ではなかった。

 そんなカリウスの実子であるマニオンもやはり変態の素養が少ないかも知れない。


「もっとびっくりしたのが……なんですか、ローション屋さんって!? 雑貨屋、食材屋、道具屋、ローション屋って並んでいるんですよ? ローションってなんだろう、って思って足を踏み入れて怖い目に遭いましたよ!」

「……うん、まあ、スカイ王国だから仕方がないよね」

「それ、みんな言ってますよね。スカイ王国ってどんな国なんですか? 僕、田舎とはいえスカイ王国で暮らしていたのに、王都がこんなだなんて知りませんでした」

「安心しろ、マニオン」

「……兄さん?」

「本当のスカイ王国はこんなもんじゃないから!」

「――兄さん!?」


 マニオンが絶句するのがわかった。






 〜〜あとがき〜〜

 スカイ王国さん「マニオンくんが見たのはまだ深淵の入り口ですらない。スカイ王国は、ここからだよ」

 シリアス先輩「こわいよぉ! スカイ王国怖いよぉ!」


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