無題

荼八

第1話

閉じたままの防火扉

外の空気

広がりすぎた世界

私を苦しめる要因


足裏の痒さとガラス片が

私を犯してゆく

震える指先は力みを知らずに

ただ血管の中だけは厚くなってゆく


高架下の鼓動

傷み切った心が

乗り換え乗車


ただ僕の世界に居ただけなのに

僕は私の存在を認めてしまった

どこに行っても逃げきれない優しさに僕は毛布をかぶって

目を閉じている

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無題 荼八 @toya_jugo

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