6》♠︎村長の娘を助ける〜白岩の森〜♠︎

 ここはトパタパス村の近くにある白岩ハクガンの森。


 この森の奥へ進むと広々とした場所にでる。


 そしてそこには、大小様々な石や岩石が転がっており、至るところに白岩石という鉱石が落ちている。


 その為この森の名を白岩の森という。


 この白岩石を砕き粉状にすると、色々な事に使うことができる。


 さらにその粉を加工するれば、あらゆる物を作り出すことが可能だ。


 そしてその粉は石灰のような物である。



 あれからトウマとウッピィは、マリエスの足どりを探るべくこの森にきていた。


 そしてトウマは、ウッピィを頭にのせ、キョロキョロとまわりを見ながら、森のなかを歩いている。


 “トウマ。先程も言いましたが。うちから話をする時は思念をおくります”


「うん了解!ん〜そういえば、ずっと同じ道を通ってるような気がする」


 “確かに似たような木が生えていて、同じように見えますね”


 そう話しながらトウマとウッピィは、更に森の奥へと進み歩いている。


 そして、辺りは静かで鳥のさえずりと、虫の鳴き声が響きわたっているだけだった。


「ん〜やみくもに森のなかを歩いてても、マリエスは見つからないと思うんだけど。何かほかに効率がいい方法ないかなぁ?」


 “そうなのですが。他の方法と言っても、あまりにも手掛かりとなる、情報が少なすぎます”


 そう話をしていると、ガサガサと音がし近くの茂みが揺れ、トウマは咄嗟に身構え音がした方を向くと、そこには女性が震えながら立っていた。


 それを見たトウマは近寄りその女性に話しかけた。


「あのぉ。怯えてるみたいだけど何かあったのか?」


「た、助けて……私は……」


 その女性は何かに怯え唇が震え、ちゃんと会話ができる状態ではなく、何度も来た道を見ている。


 すると茂みの中から、山賊らしき男たちが現れた。トウマそれに気づきすかさずその女性を庇い身構えた。


(もしかしてこの人がマリエスなのか?)


 そしてトウマは、鞘に収まったままの剣を持ち構えると、山賊たちが近づいてくるのを待った。

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