よくある王家との婚約破棄されたヒロインがその後ハッピーエンドを迎えるサクセスストーリーは数多ありますが、今作品はまさか、婚約破棄した王太子と彼の新しい婚約者と彼女の実家や繋がりの持つ貴族一派による簒奪が国を二分するスケールの大きさに驚きました。只、ヒロインを支える側の未来予想とその対処、根回しが優れ、あっさり終結させた展開は天晴です。
敢えて疑問を呈するなら、王太子の新しい婚約者らが仕掛けた隣国への魔獣を呼び寄せた悪事でヒロイン側を苦しめ、殲滅させる一大事を味方である王太子には知らさず、ヒロイン側も故意による魔獣発生までは突き止めながら、首謀者を特定しないまま終えた事が腑に落ちません。