転生

パソコン

第1話 転生

俺は死刑になった。

なんで、死刑になったかは詳しくは言えない。

だが、俺の周りの環境のせいだと俺は思っている。

俺が目を開けると、前にはあちこちで燃え広がる建物が見えた。

俺は興奮したね。

俺は転生出来たのだと。

俺は人生をやり直して、ヒーローのような存在になろうと決意した。

俺の周りを見るに、悪魔にでも襲われて燃えているのだろう。

すると、俺の近くにいた老人が話かけてきた。

「私たちは鬼に襲われたのです。また、すぐに鬼が戻ってきて私たちに拷問をするでしょう。早く、逃げたほうがいい。」

俺の心には「逃げる」なんて考えはなかった。

俺は転生したのだ。

俺には何か、特別な能力があるのだろう。

俺は鬼に勝てる自信があった。

すると、俺の前方に鬼が歩いてきた。

俺は鬼の方に走っていき、素手で鬼の顔を殴った。

しかし、鬼はケロッとした顔で、俺の方を向いた。

そして、冷静に

「ん?何でお前がここにいるんだ?もしかして、大王の審判を受けずにきたのか?」

と言った。

俺には訳が分からなかった。

何で、俺の攻撃があんなにも効かないのだ。

俺は転生したはずだ。

もしかして、特殊能力を持たない系に転生したのか。

そんな事を考えている間に鬼が俺の首元を掴んで、俺を持ち上げた。

俺は必死に抵抗したが、無駄だった。

俺は鬼に運ばれるまま、大きな城のようなところに着いた。

なるほど、ここに「大王」とかいう鬼の親玉がいるのだな。

俺はその「大王」とやらを倒すつもりでいた。

というか、それくらいしか転生した意味が浮かばなかった。

城はとても広かった。

いたるところに鬼がいて、何やら話している。

すると、俺を運んでいた鬼が大きな門の前で立ち止まった。

鬼はゆっくりドアを開けると、そこには大きな体のやつがいた。

なんて、表現すればよいのだろうか。

皮膚の色は赤く、筋肉はしっかりしており、顔は怒っている仏像のようだった。

「失礼します。」

俺を運んできた鬼が深く礼をしながら言った。

そのあと、すぐに俺は「大王」の前にある椅子に座らさせられた。

そして、「大王」が口を開いた。

「お前の名前と生年月日は?」

俺はきちんと本当のことを伝えた。

「では、死亡理由は?」

俺は俺が死刑になって死んだことを伝えた。

「大王」は少し考えた後に、

「お前が死刑になったのは何のせいだと思う?」

俺はここで怯えては駄目だと思い、周りの環境のせいだと答えた。

ここで、また「大王」は考えた後に、そばにいた二人の鬼を近くに呼んだ。

何を話しているのだろうか。

そして、話合いが終わったらしい。

二人の鬼が「大王」のそばを離れた。

俺を転生して来た者だと知って、殺すつもりなのだろうか。

「大王」はゆっくり口を開け、こう言った。

「お前に判決をいいわたす。無期地獄行きとする。以上」

そして、俺の意識は途切れた。

俺が目を覚ますと、俺が初めに目を覚ました場所と同じだった。

すると、あの老人が話かけてきた。

「かわいそうに。無期地獄か。まあ頑張ることだな。」

俺はそこで、やっと俺が地獄に転生したことを知った。





※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

また、この物語はフィクションです。

実在の人物、団体などとは一切関係はございません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生 パソコン @meganepapadoragondesu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る