第16話 Meet the past and present(現世での出会い)

バリアン「Selamat Datang dari Japan hari ini.」


バリアンはインドネシア語しか話せないようだった。


通訳女性「酒井様、本日はバリアンのヒーリングへお越しいただき、ありがとうございます。日本語の通訳は必要ですか。あと、緊張せずにリラックスしてくださいと、バリアンは言っていますよ。まずは、ジャスミンティーでもお召し上がりください。」


僕「はい、わかりました。いただきます。ある程度は、インドネシア語は問題ないともいますが、念のために、日本語の通訳をお願いします。」


通訳女性岡田「かしこまりました。わたくしが、インドネシア語から日本語へ通訳をいたします。名前は岡田といいます。」


僕「こちらこそ、よろしくお願いします。岡田さんは、日本からバリ島へ移住をされていらっしゃるんですか。」


通訳女性岡田「いえいえ、定期的に日本へは帰国しています。一年間の半分バリ島で半分日本って感じですね。バリアンの彼とは、ビジネスパートーナーって感じですね。」


僕「バリ島へ年の半分、お住まいなんですね。」


通訳女性岡田「バリ島は住みやすいですね。日本とは時間の流れが違いますね。」


僕「そうなんですね。ちなみに日本ではどちらが拠点になっていらっしゃるんですか。」


通訳女性岡田「実家が岐阜県なので日本へ帰国するときは、名古屋空港へ向かいますね。仕事で都内へは行きますけどね。バリ島へヒーリングを受けに日本人も多く来ますので、やはり、日本語の通訳も必要になってしまうんですよ。」


僕「そうなんですね。岐阜県出身なんですね。岐阜もいいところですよね。ところで今日はどのようなヒーリングなんでしょうか。」


通訳女性岡田「まずは、バリアンが酒井様をヒーリング鑑定します。鑑定するといってもバリアンが酒井様を霊視し、感じたことを伝えます。そののち、オーラチャクラへ移ります。オーラチャクラでは、今、現在の酒井様の一番強いオーラの色を鑑定していきます。それをもとに今何をすべきなのかをお伝えします。最後にはバリタロットで酒井様が聞きたいことに答えていくという感じですね。」


山田「酒井さん、すごいですね。すごく神秘さを感じます。」


僕「なんだか丸裸にされるようで、こっぱづかしいですね。」


僕と山田は、氷で冷やされたジャスミンティーを飲みながら、日本語通訳の岡田の話を聞いていた。ジャスミンティーは、薄い黄色ですごくジャスミンのさわやかな香りのよいものだった。


通訳女性岡田「酒井様、お連れの男性も一緒に今回ヒーリングをすることも可能ですが、いかがいたしますか。」


僕「それでは、僕と山田君の二人のヒーリング鑑定をお願いします。」


通訳女性岡田「はい、かしこまりました。一人当たり所要時間は1時間です。時間のご都合は大丈夫ですか。」


僕「はい、わかりました。もちろん時間には余裕をもっていますので問題ないです。」


山田「酒井さん、俺もヒーリング鑑定していただけるんですか。」


僕「そうですね。もちろんですよ。こんなチャンスもそうないですから、折角ですから、山田君もヒーリングしていただければ、いいんじゃないですか。」


山田「本当ですか、俺、ヒーリングが受けられるとは思ってもいなかったので、超うれしいんですけど。」


山田は本当にうれしそうだった。ヒシヒシと僕には山田のうれしさが伝わってきた。そんな山田の姿を見ていると、思わず僕もうれしくなってきた。


というかヒーリングが、どんな結果になるのか本当に楽しみだった。このヒーリング鑑定が、僕と山田の間をさらに深い関係にするとは、この時は思ってもみなかった。今回の山田との出会いも意味が分かるとは、予想すらできなかった。それと、先ほどの水色の蝶の存在の意味も分かってくるとは、まったくもって、その時は思っていなかった。


バリアン「さあ、緊張せずにリラックスしていただいて結構です。足も崩していただいてもちろん大丈夫ですよ。そうしないと足がしびれちゃいますからね。一人当たりの時間も約一時間ぐらいですからね。」


僕「そうですね。緊張すると、本来のヒーリング結果がでなくなっちゃいますよね。まずはリラックスですね。」


通訳女性岡田「そうなんですよ。緊張すると本来のオーラの色が違ってきますからね。リラックスしていただきたくジャスミンティをお出ししたんですよ。」


僕は、再度ジャスミンティーを口に含み足を崩した。


僕「このジャスミンティには、そんな意味もあったんですね。後、僕もいろいろと聞きたいともありますから、まずはリラックスですね。山田君も緊張していますよね?」


山田「はい、俺もかなり緊張しています。まずは、ジャスミンティを飲んじゃいます。」


僕「そうですね。山田君もリラックスですよ。山田君も足を崩したのがいいよ。」


バリアン「それでは今から酒井様の霊視をします。私の目をじっと見ていてください。」


僕「はい。こんな感じでいいですか。」


バリアン「そうです。特に催眠術をかけたりってことではないので、ご安心ください。」


僕「そうですか。わかりました。」


そうするとバリアンは、僕の霊視を始めた。特に何をしているということはなく、ただ、バリアンは僕をじっと見つめていた。見つめている箇所は僕の右肩の上あたりであった。10分少々の時間が経過した。だんだんと僕の緊張感は解けていった。


通訳女性岡田「酒井様、バリアンの霊視は終わったようです。酒井様の守護霊から、何らかのメッセージを受け取ったみたいですよ。」


僕「はい。バリアン、僕の霊視のヒーリング結果はいかがでしたか。」


通訳女性岡田「この霊視では、バリアンが酒井様の先祖というか守護霊からのメッセージを受け取ります。守護霊からのメッセージをバリアンが代弁し、酒井様へお伝えする感じですね。」


僕は、ふと山田を見た。そうしたところ、山田のまなざしが、キラキラと子供が初めての体験でわくわくしている表情だった。興味深々と言ったところだろうか。


僕は続けてバリアンへ問いかけた。


僕「僕の守護霊からは、どんなメッセージを受け取られたんでしょうか。」


バリアン「そうですね。その前に、すでに守護霊からのメッセージを酒井様は先ほど、この部屋に入る前に受け取っているんですよ。そのことは、後程ご説明しますね。最初に、酒井様の守護霊からのメッセージというか、酒井様の霊視をしていると、黄金の稲穂の景色の映像が、私の目の前に浮かんでくるんですよ。」


僕「そうなんですね。それで。」


バリアン「その黄金の稲穂の中から、酒井様の守護霊が、さら私にメッセージを伝えてきます。その黄金の稲穂の中で酒井様は、宴をひらいており、酒井様の周りで女性が儀式のような踊りを舞っています。」


僕「そうなんですね。それは、どういうことなんでしょうね。」


そういった僕の言葉を遮るように、バリアンは話を続けた。


バリアン「酒井様は、日本の南の島に縁があります。旅行で今住んでいらっしゃる場所より、方角で北、また東北へ行かれることはないと思います。これからも行くチャンスはほとんどないと思います。その日本の南の島の王宮かなにかが以前あったようで、その王家の血筋を受け継いでいるんですよ。それは、お母様の家系です。日本へ帰国したら、お母様へ聞いてみてください。きっと南の島のルーツを実感できますから。それにいままでもお金にはそう困っていなかったと思います。これからも金銭的に困ることはないでしょうと守護霊は伝えてきています。さらにお母様の家系の3代前のおじいさまの人柄が非常に立派な方で人望もあったようですね。その方のご加護が、今、酒井様へ次のステップへの守護力となっているようですね。」


僕「そうなんですね。でも、母親からは、今までに日本の南の島の話なんかは聞いたことないですね。」


バリアン「そうですか。でも帰国したら聞いてみるといいでしょう。そうすると、私が今お伝えした内容に近い話が必ず出てきます。」


僕「そうですか。それなら聞いてみます。ところで日本の南の島って沖縄ってことでしょうかね。琉球王朝の血筋ってことですか。」


通訳女性岡田「そうですね。バリアンは日本のことはよく知りませんが、日本の南の島。日本列島と台湾との間にあるような島々を統治していた一族といっています。」


僕「そうだったら、やはり沖縄ですね。琉球王朝の血筋ってことでしょうね。」


僕は何だかバリアンの言葉を聞いていると、鳥肌が立ってきた。それは恐怖などという感情ではなく、体の内側になる琴線に触れた感覚だった。それと同時に僕の心の奥からなにか湧き出てくる感覚であった。


山田「酒井さん、すごいじゃないですか。こちらのバリアンって本物ですね。すごい。本当にすごいですよ。俺、今、すごく感動していますよ。」


山田の目は、先ほどに増してまなざしが、キラキラ感が増してきていた。その姿を見ていると、なんだかかわいく感じた。というよりは、僕は純粋な少年の感情を少々うらやましく思った。


僕「山田君の感動は、表情から伝わってくるよ。僕も山田君にこんなにも感動してもらってうれしいですよ。一緒にバリ島に来れて本当に良かったですよ。本当に良かった。」


山田「俺も本当に酒井さんには感謝していますよ。」


通訳女性岡田「酒井様、バリアンが守護霊からのメッセージで、もう少しお伝えすることがあるそうです。」


バリアン「守護霊が伝えたいことがあるといっています。」


僕「どのような内容ですか。」


バリアン「その南の島の王家の血筋を引き継いでいる酒井様なので、その島で何かビジネスを行うと成功すると伝えています。いままでも金銭的に苦労はなかったと思います。これからも金銭的な苦労はないけれども、更にお金を稼いで、何かこの世に功績を残すのであれば、応援するといっています。」


僕「そうなんですね。商売って、いったい何なんでしょうね。まぁ、じっくりと考えてみます。ありがとうございます。」


バリアン「まだ続きがあります。実は酒井様は、すでに気が付いていらっしゃるかもしれませんが、お隣にいらっしゃる山田様との縁もすごく深いんですよ。おそらく2年ぐらい前に、山田様と出会われたのではないでしょうか。」


山田「なんで出会った時期もわかるんでしょうか。すごいですよね。それって何でしょうね。酒井さん。」


僕「ソウルメイトというかツインレイってことでしょうかね。」


バリアン「今回、バリ島へ来る際に、二人で来れたのも、このバリ島が酒井様と山田様を呼んでいたからですよね。酒井様はもちろん、バリ島には深い縁がるあんですよ。酒井様は、おそらく何回もバリ島へはお越しいただいているんではないですか。」


僕「そうですね。今回で30回目の渡航ですよ。それほどにも同じ場所へ訪れることってそうないんですけどね。」


バリアン「それこそがバリ島と縁がある証ですよ。それにお連れの方とも、縁のすごく深いものがあります。実は、前世のお話にはなりますが、お二人はその時代、恋仲だったのですが、その時代では、お二人は結ばれることはできない時代背景だったみたいですね。そのお二人の思いが強く、現世でまたまた偶然を装った出会い方をさせたとメッセージが伝わってきています。」


僕「そうなんですね。うれしいですね。というか、なんか不思議な感じですよ。バリ島へ初めて訪れて、その2か月後には、もう一度一人でバリ島へ来ていましたからね。バリ島にも縁があるんですね。それとやはり、山田君とは縁があるんですね。そういえば、山田君と初めて出会った時に、なんだか懐かしさは感じちゃっていたんですよね。」


バリアン「そうですか。やはり、そうだったんですね。また、それとは別にもう一つ理由があります。実は酒井様の守護霊には、バリ島というか大海原の女神が守護霊で守っているんですよ。先ほど、酒井様がこのヒーリングルームに向かう途中に、水色の蝶をご覧になられたといわれていましたよね。そのアゲハ蝶は、今からお話しする女神の化身だったんですよ。」


僕「大海原の女神ですか。だから、その蝶はブリリアントブルーの深いきれいな青色だったんですね。」


バリアン「後程行うバリ島のタロット占いで、それは、きちんと理由は判明すると思いますよ。」


僕「海にはそんなに縁があるとは思わないんですけどね。でも、先ほどの蝶はびっくりしましたよ。僕にしか見えていなくて、ブリリアントブルーで深海の色でしたからね。山田君には見えていなかったんですよね。」


バリアン「酒井様、先ほどの蝶は、酒井様への大海原の女神からのインスピレーションだったので、酒井様しか感じ取れなったんですよ。そのインスピレーションが具像化したものだったので、お連れの山田様には感じ取れなかったんですよ。ちょっと待ってくださいね。もう一度、霊視をしてみます。」


というと、バリアンは僕の頭の上をずっと眺めていた。


バリアン「大海原の女神からのメッセージを受け取りました。かなり前から女神は酒井様を守護していたんですよ。酒井様が、おそらく8歳から10歳ぐらいの夏に、大人の男性の方と海へ行った時に、大海原の女神が酒井様の命を守ったといっています。」


僕「8歳から10歳ぐらいですか。ちょっと待ってくださいね。思い出してみます。」


バリアン「海は遠浅の海で、普通はそんなことなどおこらないはずなんですが、その時は急に海の深みに足を取られてというか、急に深いところに行ってしまい、溺れそうになったことがあるのを助けたとメッセージを送ってきています。そういう状況になったのは、実は、その海の沖合で亡くなった方が、道ずれにしようと思って酒井様たちをその深みへ連れてきたと伝えてきています。」


僕「そういえば、その年齢かは忘れていますが、確かに夏休み叔父の家へ行き、叔父と僕と弟と近くの海へ遊びに行った時に、三人が急に深みにはまったことがあり、その時には僕は死ぬんじゃないかと思ったことがありました。どうにか三人が助かってことはありますが。どうやって助かったかは記憶にないんですよね。」


バリアン「大海原の女神は、そのことを伝えてきています。」


僕「ということは、そんな昔から僕を守っていただけているんですね。」


バリアン「そうなんですよ。それは、大海原の女神が、酒井様へこのバリ島へどうしても来てほしかったからなんですよね。その時に酒井様の命が失われていたら、今、このバリ島へはお越しいただけなかったんですよ。それに酒井様へやらなければならない役目があるといわれています。それは今伝えるタイミングではなく、その時が来ると酒井様は必ず感じ取れるといっています。」


僕「また、なぜ今それを伝えてくるんでしょうか。」


バリアン「そうですね。大海原の女神のメッセージによると、今だからというんです。おそらく酒井様が、20代初めとかであったなら、今、わたくしが伝えていることを、理解できなかったのかもしれませんね。今、この時なんですよ。」


僕「そうかもしれませんね。理解できる年齢に僕も到達したってとこですね。」


バリアン「そうなんです。」


山田「酒井さん、そんなことがあったんですね。世の中ってまだまだ不思議なことが、たくさんあるんですね。俺、本当にびっくりですよ。驚きというか感動しています。」


僕「そうだよね。世の中で僕たちが知っていることは、星のかけらぐらいのものなんでしょうね。まだまだ勉強し、いろんな知識を身に着けたいですね。」


山田「俺も、もっともっといろんなことを学びたいですよ。俺ももっともっと勉強に励みます。知識は何物にも代えられない財産ですからね。」


バリアン「その続きがありますから、お話しますね。その女神は酒井様をバリ島へ連れてきたかったのは、バリ島の守り神として、来てほしかったみたいですよ。でも、今すぐということではないようです。その時が来ると必ず酒井様はバリ島へ来ることになります。それとバリ島の人々をまとめる力があるといっています。そのまとめる力がバリ島の将来を大きく変えていくということですよ。」


僕「今すぐではないんですね。それは一安心ですが、この僕が守り神ですか。そんな大役は僕にはできるとは思いませんけどね。」


バリアン「大海原の女神が、酒井様を選んだってことは、きっとその大役がこなせるほどの力をお持ちなんだということなんでしょうね。だから、今このようなメッセージを、私を通じて伝えるようにといわれているんでしょうね。」


僕「そうですか。いったい何をすればいいんでしょうね。」


バリアン「それは間もなくわかると大海原の女神はメッセージを伝えてきています。その役割もわかるタイミングというのがありますから、その時は間もなく訪れるといっていらっしゃいます。ただ、今日、明日ってことはないので、ご安心ください。近いうちにとのことですよ。人間と神仏の世界の時間の流れは違いますからね。」


僕「そうですか。わかりました。僕の感性のアンテナを張り巡らせてキャッチします。その役割ってものを。なんだか考えさせられるものがありましたね。ところで、次に山田君も霊視をしていただいたらどうですか。」


バリアン「酒井様の霊視はここまでとなります。次にお連れの山田様の霊視へと移りますね。」


僕「いよいよ山田君の番ですね。どんな結果が出るんでしょうね。聞かれるのがいやだったら、僕は席を外しますけど。」


山田「酒井さんへなら何でも聞かれても大丈夫ですよ。本当に俺もヒーリングしていただいてもいいんですか。」


バリアン「もちろんです。山田様の守護霊も私を通して伝えたいことがあるといわれていますよ。」


通訳女性岡田「バリアンに、是非、ヒーリングしてもらったのがいいですよ。こんな機会もそんなにはないと思いますからね。」


山田「それでは、お言葉に甘えて、是非、お願いします。まじ、緊張してきた。」


今度は、バリアンは山田の左肩の上をしばらく見つめていた。時間としては、僕と同じく10分少々あったと思う。山田もかなり緊張をしている様子が、ヒシヒシと僕へ伝わっててきた。ちなみに10分という時間が霊視には何かキーワードかもしれないと感じた。


バリアン「山田様の守護霊は、一人ついていらっしゃいます。その守護霊様は、酒井様に実は、すっごく縁がある方なんですよ。」


山田「そうなんですか。どのような縁なんでしょうか。」


僕「やはり、意味のある縁があるんですね。初めて山田君と出会った瞬間に、何かの縁を感じはしていましたよ。どんな縁なのか楽しみですよね。」


バリアン「それでは、山田様の守護霊からのメッセージをお伝えしますね。」


山田「はい、お願いします。」


バリアン「はい。山田様の守護霊の方というのは、国は定かではないですが、兵士だったようです。その方は、酒井様のお付きもされていた方のようです。酒井様の守護霊のお一人とお互い両想いの恋人だったようです。」


山田「マジですか。そうなんですね。」


バリアン「そうなんですよ。その方のメッセージは、酒井様との出合いも、偶然ではなく必然といっていらっしゃいます。それは過去からの縁で、酒井様を守るようにとのメッセージです。今は、昔とは違い戦争という状況になるのはなかなかないと思いますが、今世での守るというのは人生のお供をするようにとメッセージが伝わってきています。それと現世で一緒にいられることで、お互いの思いを添い遂げたいとメッセージを送られてきます。」


僕「そうなんですね。だから、初めて山田君と出会った時も、なんだか初めてって感じじゃなかったんですよね。何か縁がある感じがしていたんですよね。ツインレイというかソウルメイトというかそんな感じがしていたんですよね。それは僕の直感ですけどね。」


バリアン「そうですか。それと以前、おそらく東南アジアだと思いますが、カンボジアあたりへ行かれたことがありますか。なんだか遺跡群のような景色が見えるんですけど。その遺跡もかなり前のもので、崩れている個所も何個所もあるようです。」


バリアンのメッセージを受け取り、山田、一瞬、息をのみ込むように止まった。


山田「俺、去年あります。去年、酒井さんとカンボジアのアンコール・ワットへ行きました。」


バリアン「その時に出会った方がいますか。男性なんですけど。酒井様と山田様が、一緒に何かを感じ取られた人ですね。」


山田「います。います。います。俺よりも一つ年上の子にたまたま出会いました。本当にその出会いも偶然だったんですよ。出会いがすごいタイミングだったとしか言いようがなかったんですよね。」


バリアン「その方は、実は山田様の守護霊の方と親友だったみたいです。その親友とは、戦場で別れ離れになり、後日、親友が亡くなっていたことが分かったそうです。その親友の方が山田様の守護霊の方とどうしてもまた会いたくて、カンボジアで偶然の出会いになったんですよ。それも偶然ではなく必然なんですけどね。」


僕はバリアンの山田の守護霊からのメッセージを聞き、「はっ」とした。


僕「そうだったんですね。だから、山田君とその彼を見たときには、僕はなんだか似ている感じを受けたんでしょうね。容姿が似ているというか、その人その人が持っている空気感が同じものを感じたんですよね。」


山田「マジですか。そんなことってあるんですね。本当に。」


バリアン「前回出会った彼も酒井様の付き人の一人だったようですね。そこで酒井様との縁もあり、カンボジアで三人が必然的に出会ったようです。おそらくその時に懐かしさという感じがお互いにあったんではないでしょうかね。」


僕「本当に偶然ってなく、必然なんですね。出会いって本当に不思議なんですね。袖も触れれば多少の縁と日本では言うんですが、まさにその通りですね。」


バリアン「そうなんですよ。今回、お二人がバリ島へお越しいただいたのも実は、守護霊の導きがあったのと、酒井様はお友達が呼んでいらっしゃいますから。守護霊による二人の出会いの真実と、前回出会った彼との意味も伝えたかったと言っていらっしゃいます。今回、ヒーリングの予約も割と早く取れたのも、その意味を伝えるようにと、私に役割をいただいたからでしょうね。」


僕と山田は、本当にあまりの真実味のある話に感動していた。そののちは二人のオーラと今後のことで注意したいことなどのバリ島のタロット占いで鑑定してもらった。バリ島のタロット占いでは、僕はバリアンに次のことを言われた。


バリアン「酒井様のタロットでは、やはり大海原の女神のカードを引かれていますね。」


僕「そうですか。このカードがそうなんですね。」


通訳女性岡田「あとバリアンが、マジャパヒトというキーワードを伝えたいといっています。その物語を読んでみると、酒井様が共感できるところや、共通点があるといっています。それとジャワ島にあるジョグジャカルタに行かれると、これっと思うことに出会うと結果が出ているみたいですよ。ぜひ、機会があったらジョグジャカルタの海岸へ行ってみてください。なにか感じ取れるかもしれませんね。」


バリアン「このカードが出たということは、今日、この後どうされる予定なんですか。」


僕「そうですね。バリ島のパワースポットのバリ植物園のガジュマロの樹とブサキ寺院、ランプヤン寺院を見に行こうと思っているんですよ。そこでエナジーチャージをしようと思っています。」


バリアン「それならば、今日は、海へ行かれるのがいいです。バリ島の海でのパワースポットなら、ウルワツとタナロットへ行かれるといいでしょう。それもできるだけ南の方角がいいですよ。バリ島の南というとウルワツ寺院なんですよね。きっと、そちらを訪れれば、酒井様は何かのインスピレーションを海から、必ず受け取ります。できるだけ海に近づければいいんですけどね。」


僕「ウルワツとタナロットですね。バリアンの言われるように山田君、今日の行き先を変更してもいいですか。」


山田「もちろんです。変更OKですよ。それじゃ、是非ともウルワツ?とタナロットへいってみましょうよ。酒井さん、そちらへ行ってみたら何かのお告げがあるかもしれませんからね。」


僕「山田君、ありがとう。そうしましょう。そこで、どんな空気感とインスピレーションを感じ取れるのかが楽しみです。」


バリアン「今年の9月には、いままで酒井様が継続しておこなっていらっしゃることが、実を結ぶと、守護霊の方は言っていらっしゃいますよ。楽しみにしてみてください。もしも今行っていらっしゃることを表に出すのであれば「かぜ」を意味する言葉をペンネームなり芸名なりに含めるといいと思います。言語は何語でも大丈夫です。表記もアルファベットでも日本語でも漢字でも。」


通訳女性岡田「今回のお二人のヒーリング鑑定は、これで一通り終了をなります。最後に何かバリアンへ確認したことはございませんか。」


僕「大満足なので、特に僕はないです。」


山田「俺も満足しました。感動をしています。特にありません。」


通訳女性岡田「それでは後程、酒井様のメールアドレスにチャクラの説明文と今回のヒーリング結果を添付ファイルで送信いたしますのでご確認くださいませ。酒井様と山田様のお二人分を送信いたしますので、お時間がある時に改めて確認してみてください。それでは、本日はお疲れ様でございます。また、お会いできるのを楽しみにしています。」


僕と山田は、今回のヒーリングで非常に満足した結果を伝えられた。満足というか思っていたことが、バリアンの言葉を通じて確信を得たというところが実感だった。一通りのヒーリングを終えた僕と山田は、バリアンと別れた。


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