第39話 若くてピチピチなボディを持ちし俺は、ジジイの生態に全く気付けませんでした。

「……なんだと?」 


 ジジイのチン○を見た俺は思わず絶句してしまう。


 シワシワで色もまるで象さんのようにくすんじゃあいるが、それはまぎれもない“ジジイ”のチン○だ。


「フォッフォッフォッ! 若造よ、自身の強大な力が何にでも通用すると思っているとはまだまだ若いの」


「……何ぃ? テメェ、一体どうやって」


 魔法の仕組みはよくは知らないが、兵隊みてーなヤローも俺の魔法を成す術なく喰らっていたところを見ると、魔法を防ぐのは中々に難しいのだろう。


「フォッフォッ、答えてやってもいいが、もはやそんな事は問題ではないのじゃ」


 言いながら、ジジイがチン○に手を当てると、チン○はたちまち眩い光を放ち始める。


「うぉっ、眩しっ!」


 そして光がやみ、ジジイがチン○を覆い隠す手を離すとと、ジジイのソコには可愛い可愛い“象さん”がついていた。


「……自らチン○を象に変えただと⁉︎」


 ……なんだと? こ、こいつテメェのチン○が可愛くねぇのか。



「フォッフォッ、若造よ、やはり表面的な、目に映るものしか見ておらぬな?」


 ジジイがニヤリと笑みを浮かべながら俺に言う。


「どーいう意味だよ?」


「ふん、若造というのはそうやってなんでもおしえてもらおうとするのが好かん」


 ジジイがやれやれって感じでそんなことを言う。


 ……ムカつくなぁ。


「ちっ、もーいーよ! 偉そうにしてーだけならもういいからかかって来い、……おら」


 言いながら俺は右手に光の球を作る。


 チン○がダメなら巨乳にしてやる。


「フォッフォッ、若造というのはどうにもせっかちでいかん、まぁ聞きなさい」


 ったくよぉ、どーしてこう歳食ってる奴ってのはこうなんだ。


 テメェが絶対に正しい前提で俺達をバカにしやがる。


「……なんだよ?」


 ま、しかし喋ろうとしてるジジイを問答無用で巨乳にしちゃうのもカッコ悪い話。


 俺は不機嫌ながらに続きを促す。ふっ、俺も大人になったもんだ。


「お主は先程ワシが自らイチモツを象に変化させたことに驚いておったの?」


「だったらなんだよ?」


「では問おう、なぜお主はワシのイチモツを象に変えようと、それが攻撃になると考えたのじゃ?」


 ん? どーいうことだ? チン○を象に変えた理由か。そりゃあ俺はじーさんを焼いたり冷やしたりするのはヤだし、……けど俺は勝たなきゃなんないし、って感じで。


 で、ジジイのチン○を象にするのが攻撃になる理由?

 

 いや、フツーになるだろ? だって……。


「そんなチン○が象さんとかフツーに恥ずかしいべ?」


「……フォッフォッフォッ、お主、目ん玉はついておるのか?」


「……なんだと?」


 言われ、思わずジジイを凝視する。


 言われた通り、向こうの期待する通りのリアクション取るってヤなんだけどな。


 ……なんかあれ、小学校とかで「先生がなんで怒ってるかわかりますか?」とか言われて先生の望み通りの答え言うまで待たれる感じ。あれムカつくんだよな。


「……フン!」


 そしてジジイは痺れを切らしたようにふんぞり返り、腰に手を当て股間の象さんを……あっ。


「もしかして、……ジジイだから?」


「ふん、やっとわかったかこの若造めが!」

  


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る