みちるちゃんはママの味/尾八原ジュージ

作品名:みちるちゃんはママの味

作者名:尾八原ジュージ

性癖:一人称が「あたし」の倫理観がおかしい女の子

作品URL:https://kakuyomu.jp/works/1177354055048824572


 倫理観のおかしいさやこさんがみちるちゃんを育てて食べちゃう話。


 こういう女性好き。わかる。一緒にみちるちゃん食べたい。「みちるちゃんは私のだからダメー」て言われそうだけど友達になりたい。倫理観なんて時代や場所によって変わるもんですし、こんな倫理観でもいいんですよ。私が貴女を肯定しましょう。

 と、自分の好みは置いといて真面目に講評をしますと、初っ端から『食べる為に人を殺している』という描写があり、終始一貫してみちるちゃんをおいしく食べる為に『飼育』する描写が続くのがとても性癖力が高いです。

 『飼育』の過程でみちるちゃんが(救われた)とか思って幸せになっていたとしても、それはお肉にストレスを与えない為に行っている事なだけで松坂牛を丁寧に育てているのと同じなんですね。みちるちゃんは最後までその事に気付かずに(真剣に訴えれば助けてくれる)って思ったまま食肉へGOしたのは思わず笑顔になりました。君のその『生きる喜びを知った上で絶望する表情』が見たかったんだよ。

 又、性癖が『カニバリズム』ではなくて『一人称が「あたし」の倫理観がおかしい女の子』というのも性癖テクニカルです。単に『カニバリズム』なだけではわざわざ楽しみながら飼育する部分や椅子を蹴り飛ばす時の恍惚とした表情の説明が付かないのですが、『一人称が「あたし」の倫理観がおかしい女の子』という事ならばすんなりと腑に落ちます。自分の性癖がどういう物か理解されていますね。性癖者表現者パッション・エクスプレッサーを名乗ってもいいでしょう。


 するすると読める上に性癖力高くて性癖ポイントも分かりやすい良い性癖小説でした。読んでるこちらもさやこさんみたいに楽しくなりますね。

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