第240話 本当なのか? 嘘なのか?(19)

 だから山田瞬やおさん狐さま夫妻は、気にはしない。しないのだが。


 う~ん、只ね?


 この度は、山田瞬の連れ添いである、麗しく美しい、おさん狐さまはいない。いないのだ。己の所領、領内に住む、物の怪の頭目や精霊、地霊達の長や頭目、頭等との、定例会議、議会があるから。今日は己の宝、財産の管理と監視……。




 そう、おさん狐さまの旦那さまである山田瞬が、自分の以外のメスと逢引き、種付けをしないようにと、彼女の側近の二名の狐の巫女二人を監視役件、商い。販売のお手伝い役として、己の主の側に置いていた。


 だから山田瞬が、駄菓子・豆菓子・珍味・ドライフルーツの販売もしないで遊びほうけ……。




 そう、たぬきの御老体こと坪田御老体や二重焼きのお兄さん、コーヒー屋のお兄さんと。おさむ君を含めて雑談──。謎のウイルス関連の動画をスマートフォンで探索──。


 リンクをさせては、『ほんまかいな~?』、『うそかいなぁ~?』、『どうでっしゃろぉ~?』と。


『ケラケラ』皆で苦笑を浮かべ、苦笑を続けながら会話──。山田瞬がいつもと違い。雑談ができたのは、彼の妻である、おさん狐さまが、自身の優秀な側近の二人……。特に常日頃から社のおみくじやお土産などの売り子を担当していたお狐の巫女さま二人が販売を担当しているからね。

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