第226話 本当なのか? 嘘なのか?(5)

 ……だけではない。


「流石におさむ君でも、そこまではしないでしょう?」


 山田瞬は苦笑いをしながら、ラインズさんへと訊ねる。


「いいや、ほんまじゃけぇ~。山田君……。おさむちゃんは、ほんまに怖い物知らずじゃけぇ~。一度ならず二度も三度も多々おこなっては、岡山市から日生……。日生から岡山市の街中や赤穂市の街中まで無賃乗車をしては行ったことがある強者じゃけぇ~」


 山田瞬の問いかけに対して、やはりラインズさんも山田瞬ではないが? 苦笑をしながら本当のことだと説明をする。


「そうなんですね? ラインズさん……。そして、おさむ君、すごいね……?」


 たまたまその場に居合わせていたおさむ君へと山田瞬は関心をしながら……。



 と、言うよりも?



 余りにも突拍子もないことをしでかすおさむ君に対して、呆れた顔と声色で告げたことが、山田瞬は過去にあるぐらい変わり者のおじさんなのだよ。おさむ君……。


 いや、おさむちゃんはね。


 でも彼は、大変に気さくで優しい男性(ひと)だから。山田瞬やラインズにこれだけ苦笑しながら罵られるように会話をしても。






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