第126話 マスク (28)

 と、なれば? 山田瞬は? 自身の真横で立つ──。おさん狐さまの方を『チラリ』と、見て確認……。やっと機嫌の直った妻をこれ以上憤怒させる訳にはいかない~。お腹にいるであろう。自分の子にも負担がかかるといかないので。山田瞬は素直にマスクを自身の顔へと装着──。唇を塞ぐのだよ。


 でッ、その後は、紙マスクで塞いだ唇を開いて。


「そんなにC国のBK市で、たいへんなことになっているのですか?」と。


 再度彼は大島のオジサンへと問いかける。


 すると? 大島のオジサンは、自身の腕を組み──。怪訝しい表情をしながら。

「山田君~。僕が思っていたよりも。大変な事になっているようだよ。謎のウイルスで、C国のB市はね……」と。


 山田瞬へと言葉を返してきたのだ。


 それを聞き、山田瞬も「そうなのですか?」と、大島のオジサンへと言葉を返すのだが。彼自身は、大島のオジサンの話しや、自身の妻である、おさん狐さまから、『謎のウイルスがA国やC国で、猛威を振るっている。それがまた? 各国の社会問題へと進展していると聞かされても興味本意と言うか? 坪田御老体や、タヌキの物の怪さまの娘さん達と一緒で。やはり彼自身は、『ピン~!』と、こないのだよ。

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