第40話 2020年の初夢が正夢に? (9)

 それはあくまでも、夢枕での出来事なのだよ。


 だから山田瞬は、おさんさまへと。


「で、でも……。僕は只貴女に膝枕をしていてもらっていただけで……。あなたと床を共にした記憶がないのですよ……」と。


 山田瞬は女性に対して、気の無い大変に失礼な台詞を告げるのだよ。


 大妖狐おさん狐の着衣をしている十二単の着物は、乱れに乱れた優艶な様子なのに、大変に失礼極まりない台詞を告げる。


 と、なると?


 これも、ラブコメ、恋愛物語のお約束通りだよ~。


「シュ、瞬~! き、貴様まはぁあああ~。わらわの身体を弄ぶだけ弄び~、玩具にして~。自身の邪な欲望を成就させたのに~。今更わらわのことを知らぬ~。その上いらぬとも申しているか~?」


 と、怒号──!


 でッ、その後もお約束通りで、おさん狐さま「き、貴様だけは絶対に許さん~。今から貴様のことを食ろてぇやるからなぁ~」と。


 山田瞬へと立て続けに怒号──。

 

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