第12話 西暦2019年の終わり……。 (10)

 山田瞬は大島のオジサンへと、普通に言葉を告げるわけではなく。そんな恐ろしい病が島国日本では流行ることなどあり得ない。


 と、でも言いたい顔色をしながら、大島のオジサンへと告げる。


 でッ、告げ終えると彼はまた口を開く。今度は苦笑をしながら。


「今までだって何度も、この日本で色々なウイルス性の病気が流行り。死者が多数でると、色々なテレビ局や、何処かの大学の教授や病院の先生などが大騒ぎをしたけれど。この島国日本では、そんな広がらず、死者の方も他国のようにでない状態で終始……。いつの間にか皆が、その病気すら忘れるといったことが。今まで散々起きたのだから。この度も心配しなくていいし。大丈夫だよ~。オジサン~」と。


 山田瞬は軽率な言葉を大島のオジサンへと返す。


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