第2話 西暦2019年のクリスマス後……。(1)

「あああ~、今年も独り身だった……。クリスマスイブとクリスマス……。本当に切ない。切ないな……」と。


 何処からともなく気落ち落胆をした声色の台詞が聞こえてくる。


 だから何処からするのだろうか? と、思いながら辺りを見渡せば。この冬の寒い風が吹く中。と、言っても、この辺りは海辺だから。


 海から冬の風が塩風と共に吹くから大変に冷たく風も強い。


 そんな中で、市場の店先──。そう、販売スペース若しくは、販売ブースと呼ばれる場所で、自分達が加工若しくは、ホームセンターへと行き、注文。加工をしてもらった。販売台を組み──。各々が、自分が売れると思い選んだ商品を丁寧……。遠くからお客さまが凝視しても綺麗だと思うように。自分達独自のセンスで陳列、商い……。販売業を営んでいる者の中に。


 先程気落ち落胆した声色で台詞を漏らした者の姿が確認とれた。


 そう、とれたのだが。


 彼は?


 と、言いたいところなのだが。彼の名前はね。山田瞬。もう少しで、世に言う『アラサー』と呼ばれる年代が近づく、青年なのだが。



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