転生創世記 〜転生しても健康で文化的な生活を送りたい〜
レキオス
プロローグ
プロローグ
地球では神と呼ばれている存在達がいる世界、その中にある存在達が共有している領域にある研究室にて、ヤハウェとロキという2つの存在の何気ない会話から始まった。
「ボクもそろそろ新しい存在創ろうと思うんだけど、ヤハウェくんが今創ってる世界って魔法がないんだよね?なんで魔法のない世界を創ろうと思ったの?」
「オリジナリティを出そうと思ってさ。みんなと一緒じゃ同じようなものしか生まれないからつまらないと思うんだよね」
彼らの種族は精神生命体であり、肉体を持たないために繁殖が出来ない。そのため世界を創りそこで産まれ死んでいく魂たましいを集めて圧縮し自分達と同種族の精神生命体を生み出して繁栄している。
「でも魔法が無いせいか全然魂が増えないって聞いたけど?」
「それが最近凄い勢いで魂たましいが集まり始めてるんだ!ほんの数千年の間でかなり増えたよ!しかも増えたのも単純な動物の魂たましいとかじゃなくて高度な知能を持った魂たましいなんだよ」
他の存在達は魔法のある世界を創り、ある一定量の魂たましいが集まったら直ぐに圧縮してしまうため中には知能が著しく低い存在が生まれてしまうこともあった。
「えっ!?凄いじゃん!知的生物の魂たましいをたくさん圧縮したらきっと凄い存在が生まれるんじゃない!?」
「その通り!私たちには想像もできないような知識や知恵を持った存在が生まれる事を期待してるんだ。ロキ君もやってみたら?」
「流石に世界創って140億年だっけ?そんなに時間かかるのは面倒かな〜」
「あと1億年あれば他のみんなが魔法ありの世界で20億年かけて集める知的生物の魂たましいと同じくらいの量が集まる勢いだよ?」
「そのスピード感は羨ましいね。あ、じゃあさボクが創る魔法ありの世界にヤハウェくんが創った世界の知能の高い魂たましいを入れてみるのはどうかな?」
「それいいね。ついでに私が創った世界に魔法があったらどれくらいの早さで魂たましいが集まるのかも気になるから今使ってるアカシックレコードのコピー使ってみない?」
こうしてヤハウェが使ったアカシックレコードの初期設定をコピーし魔法がある設定を付け加え、ロキが新しく世界を創る事が決まった。
「知的生物の魂たましいはいつ入れたらいいかな?」
「流石に知的生物が1つだけしかいないのはかわいそうだからロキ君の世界にも知的生物が生まれてからがいいんじゃない?」
「それじゃあそうしよっか」
そして世界を収めるための器と魂たましいを抽出する器を用意しアカシックレコードに繋げ、世界を収めるための器を真空にしてエネルギーの塊かたまりを入れボンッと爆発させて新しい世界は始まった。後は知的生物が生まれるのを待つだけだ。
「そういえば私の世界の知的生物は魔法の代わりに科学っていうものを利用して発展してきたみたいだよ」
「科学か〜、魔法の代わりに使えるってどんな物なんだろうね。ボクの世界に来る魂たましいも知ってるかな?」
「まあ全く知らないって事はないんじゃないかな。あと面白い話があってこの知的生物の中にはアカシックレコードにアクセスした形跡を持つものがいるんだ」
「え!?どゆこと?アカシックレコードってセキュリティあったよね?」
「推測になるけどセキュリティは魔法でかけてるけどボクの世界には魔法が無いから、魔法を使わない同調には意味がなかったんじゃないかな?」
「そんな事があるんだ〜。どうしてアカシックレコードにアクセスされた事がわかったの?」
「今使ってるアカシックレコードは昔日記とか思いついた事とか記録するための雑記帳として使ってたんだけど、アカシックレコードの世界を創った後の部分に昔書いてたものと同じような話が記されてたんだ。そういえばロキ君の話あったな」
「え〜昔のボクの事書いてたの?あんまりいいイメージなさそう。ヤハウェくんがどんな内容で日記を書いていたのか気になる〜」
「ふふ、日記だからね、内容は教えないよ」
「そりゃそうだけどさ〜。それよりアカシックレコードにアクセスしても潰れずに情報読み取れるなんてすごいね〜」
「雑記帳の部分を断片的にしか読み取れなかったから情報量が少なくて大丈夫だったんじゃ無いかな?」
「なるほどね〜」
こうやって時々ロキの新しい世界の様子を見つつ2つの存在は知的生物が産まれるのを待っていた。
「ロキ君おめでとう!ようやく知的生物が安定して産まれるようになったね」
「ありがとう。ヤハウェくんが色々協力してくれたお陰だよ」
「それにしても魔法があるだけでこんなにも早く安定して知的生物が生まれるなんて驚いたよ。はい、これ約束のボクの世界の知的生物の魂たましいだよ」
「魔法が使えるだけで100億年も差があるなんて驚きだよね。この魂たましいでさらにスピードアップできるといいな。じゃあ早速この魂たましいをボクの世界に入れてくるよ」
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