第2話話を始める前に
僕たちの通っていた小学校には、七不思議があった。更に言えば、僕たちの地元には七不思議があった。
そんなに大きくはない地域だったから、その中心にあった学校の七不思議は地元全体の七不思議とされていたんだ。
僕の地元の名前は「桜ヶ原」。
その名前の通り、桜にまつわる話が多い。
実際に桜の木が多い地域でもあったんだよ。今じゃさくら公園に残っている木しかないんだけどね。
僕の実家は昔からの寺なんで、地元についての資料がたくさんあった。特に多いのが、桜の木についての資料。
なんでこんなに桜の木の資料があるのか、不思議に思っていたよ。
確かに地名は桜ヶ原だけどね。
でも、小学3年生にあがって担任になったあの先生。桜の木が大好きで、僕たちに人生っていうものを教えてくれた社会担当のあの背が高い男性の先生。
あの人と出会って、地元についてすごく興味が湧いたんだ。
この時の僕の同級生もみんなそうだったはずだよ。
なにかしら思って、みんなで資料を漁ったんだ。
その結果がどうなったのかは、今言うことじゃないかな。
とにかく。僕を含めた同級生たちは、一つの結論にたどり着いたんだ。
それが、七不思議を全て体験すること。
といっても、大体どこの七不思議だって最後は同じようなオチじゃないかな?
七不思議の1から6まで知ってしまえば、7が出てくるって。
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