第8話 転生

ここは、何処だ。


「オギャー、オギャー」


え、俺の声これ?


「オギャー、オギャー、オギャー(何を言っても)オギャー(オギャーになるぞ)」



そうか、赤ん坊ってそういうものなのか。


眩しい、目が開かない。ん?口に何か入ってきた、 母乳じゃん。初めて乳首をくわえたのがこのシチュエーションかよ。


「よく泣く元気な子じゃ。すくすくと育って立派な武将になって諏訪の家を再興するのですよ、四郎殿」


四郎だと。え、馬場美濃守になったんじゃなかったの?



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3ヶ月が過ぎた。色々驚いたが一番驚いたのが、母の顔だ。超美人で武田信玄の4番目の妻、湖衣姫。


ドキドキワクワクしながら顔を見たら、何と15年前に別れた彼女の顔だった。


こんなところで、お久しぶりです。と声をかけたが、出たのはオギャーでした。


母や周りにいる人からの情報でわかったのは、今は天文15年、西暦1546年にあたる。歴史オタで良かった。


川中島まで10年位あるので、色々模索できそう。


ここは躑躅ヶ崎の館、古府中と呼ばれる所、今の甲府にいる。ここには、親父、長男、次男、三男、長女がいる。奥さんは3人いて、1人は毒殺されたらしい。


本妻の三条さんが嫉妬深く殺したという話を女中がしてた。もう1人は信濃の豪族の娘の里美さん、この人は今でいうボーイッシュで綺麗で馬にも乗る。


今川と小笠原と親父殿が取り合いをして勝ったらしい。やるな親父。さすが天下の武田信玄。


肝心の馬場美濃守は地方にいるようでまだ会えていない。まあいつか会えるだろう。

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