第4話 馬場美濃流 その2

馬場美濃流はテレビは見ない方なのだが、たまたま見たJHKの日本の歴史という番組で、自分の先祖に興味を持ったので父親に聞いてみた。


父 「昔、海外のドラマで先祖を調べて旅をするやつが流行ってな」


美濃流 「 ふむふむ、それで?」


父 「どうやら武田家家臣 馬場美濃守の血が入ってるらしい」


美濃流 「 マジで!」


父 「結構多く残ってる家系みたいでな、まあうちは何も残ってないから相当遠そうだけどな」


美濃流 「それはわかるw」


父 「お前の名前も最初は《ミノノカミ》にしようとしたのだが、母さんに反対されてな。イジメられるとかいって」


美濃流 『母さん ありがと』



美濃流が歴史に興味を持ったのは、運命か偶然か。




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「むねん、 無念じゃ」


「今、なんか聞こえたか???」


美濃流は耳をすませてみたが、風の音しか聞こえない。


気のせいか、 と少し寒気がしたので車に戻った。



その日から、毎晩血だらけの鎧武者が夢に出てくるようになった。

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