ショートショート集
@hhirraacchhikakakaka
価値観
僕は中小企業で働いている。僕は営業部で働きたかったが英語がよくできず結局クレーム処理の仕事になってしまった。今頃後悔しても無駄だが学生時代に真面目に勉強すべきだったと何度思ったことか。
今日は久しぶりに定時に帰れる時間だったが上司に捕まって飲みに行くことになった。
『アイツはほんとうに使い物にならん!』
いつもの様に酒が回ると部下の愚痴を吐き出す。
『君はどう思うかね?あんだけ教えて時間を割いたのに結果があんなものだなんて、もはや常識を超えてるぞ!』
『はぁ』
『あれは異常だ異常!』
『そんなもんですかねぇ』
『君なら分かるだろ俺の気持ちを!長年の付き合いなんだから』
『いや〜まぁ分からないことはないです。』
『何だ何だ〜さっきからその返事は〜まぁ君らしいがな!ハハハハ!
そういえば一つ頼みがあるんだが良ければ君からもアイツに言ってやってくれないか?同じ同僚として、また友として』
『え、僕がですか!?』
『あぁ!頼んだぞ!』
その日は僕にとって厄介で面倒な日になった。
そしえ上司に言われた通り昨日話したことと今後のことについて注意した。
『おいおい、勘弁してくれよお前まで俺だって自分なりに頑張っているだぜ!必死になって覚えようとしたり上司に注意されない様何度も確認したり、まるで何もして無いかのように言うなよ。上司やお前は結果ばかり見て俺の過程を見ようとしない、過程を頑張った時こそ結果に出るんだ。なんて綺麗事、俺は大っ嫌いだ!!過程を頑張ってても結果に結びつかないことだってあるんだよ、それが俺なんだ!自分でもこんな自分が嫌いさ。だから待ってくれないか必ず認めれる程の結果を出すからさ』
『そうか、、すまなかった。』
その時僕は初めて同僚の必死さを目のあたりにした。こんな一面もあるんだなとも思った。
結局人は相手の面だけで決めつけてしまう。でも同僚の もう少し待ってくれないか は甘えだと感じた、いくら自分が待って欲しいと願ってたとしても待ってくれないのが社会なのだから。アイツは羨ましいよそんなことを知らないのか考えたことがないのか分からないがそんな発言を大人になってまで言えるなんて、まぁ友達又は同僚だから言えたのだろうか。常識や努力なんて人それぞれ基準が違うのに何故この社会は、いやこの世界はおおよその基準が決められているのだろうか。
そして誰が決めたのだろうか。
『あ!!てか今日プリキュアの最終回じゃん!やべー早く見ないと』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます