【ここだけの表現】新第14話 ドミー、シックスパック108連撃をやりきる
「…」
俺はアメリアのシックスパックから拳を離さーない。
次の局面に備えている。
「あのアメリア隊長が一撃で…?」
「いや、ただの男性にそんなことができるはずがない!」
「ということはー」
「「「恐らくスキルを使ったんだっ!!あの男はっ!!」」」
「「「アメリア隊長はスキル攻撃を受けているっ!!!」」」
(やはりな…)
おそらくこういう展開になると思っていた。
俺のスキルをこの段階で露呈させるわけにはいかない。
「起きろ」
「はっ…あたいはなにを」
アメリアが覚醒する。
「俺はあの少女のためにムドーソに入りたいだけだ。協力してほしい」
「あんた…そのためにあたいと命がけで戦ったの?」
「ああ」
ライナは【木の杖】をぎゅっと握り、こちら見ている。
しかし動かない。
俺を信じてくれているからだ。
「ふふふふふ…」
アメリアは笑みを浮かべた。
「さっきのことは謝るわ。あんたは素晴らしい人間よ」
「ありがとう、と言っておこう。【服従条件】も達成させてもらうぞ。今後お前の力が必要な場面がある…」
ステータスを確認する。
筋肉好きの門番 アメリア (【強化】後)
種族:人間
クラス:門番
ランク:B+
近接:84
魔法:0
統治:0
智謀:7
スキル:【ヴァイス】
個性:【鍛錬】【頑強】【短気】
服従条件:3分以内に「シックスパック!」と108回叫びながらシックスパックを108回触る
一口コメント:筋肉以外何も知らない
「…ん?」
見間違いでないかと目をこする。
服従条件:3分以内に「シックスパック!」と108回叫びながらシックスパックを108回触る
「ねえ」
アメリアがもじもじと体を動かした。
「あたい、あんたにシックスパックを触られるのが癖になったみたい…シックスパックと叫ぶ声も素敵…」
「…」
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「なあああああに勘違いしてるのあんたたち!ちょっと痛かったけど、これで倒れるアメリアではないわああああ!」
アメリアは俺の指示通り復活した。
「なんだ、隊長がやられたと思った!」
「やっちまえ!」
「アメリア隊長、最高!」
「あたいを舐めた罪は重い!【ヴァイス】!!!」
アメリアの一撃。
それをなんとかかわし、再びシックスパックに肉薄するっ!!!
ー俺は筋力でお前を倒した…という芝居を打つ。できるだけ派手な技でな。
ーじゃあ、あたいもう1回あの快感を?
ー108回だ。
ーなんでそんなに!?
ー俺に聞くなっっっ!!!
ー…本当にいいの?
ー人を【支配】するのだ。それぐらいの条件は当然ということ!
「見せてやろう!俺の奥義!」
こうなりゃヤケだ!
男なら最後までやってやる!!!
「シックスパック108連撃!!!」
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「シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!」
こうして俺のシックスパックチャレンジは始まった。
一心不乱。
不撓不屈。
ひたすらアメリアのシックスパックを拳で触れていく。
もちろん、傷つけないよう最小限の力で。
力を抜くことは、力を籠めるより筋力がいる。
「すげえ!」
「あのアメリア隊長が防戦一方だ!」
「肉体だけで、スキルを圧倒しているっ!!!」
「…」
当のアメリアは白目をむいてとっくに気絶していた。
ここから先は、俺1人だけの戦い。
「シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!」
ただ孤独に、シックスパックと戦い続ける。
声を出しながらの連撃により体力が急速に奪われるが、ひるむわけにはいかない。
「シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!」
どんなことでも、最後までやり切る。
それが、かっこいい男の流儀。
「シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック!シックスパック…シックスパック…シックスパック…シックスパック…シックスパック…シックスパック…」
残り…一撃。
「ぐあっ!」
いかん。
膝をついてしまった。
残り時間はあとわずか。
あとー
1シックスパックが足りない。
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「何やってんのドミー!!!」
すぐ前で声がする。
アメリアだ。
「男…なんでしょ」
俺のスキルにより、アメリアは107回【絶頂】している。
ふらふらだ。
それでも、俺を激励する。
「最後の一撃をあたいに加えなさあああああい!」
「…望むところだああああああああああ!」
ふらつきながら、最後の一撃を繰り出すっ!!!
「シックス…パアアアアアアアアアアッッック!!!」
アメリアのシックスパックに最後の一撃を加え入れる。
するとー
ビチビチビチビチビチビチィィィィィ!!!
アメリアのシャツとパンツは、破けてはじけた。
「おい!見ろ!」
「アメリア隊長の割とよく破れるシャツとパンツが!」
「破れたっっっ!!!」
「…見事ね」
アメリアは、轟音を立てて地面に倒れた。
【完全支配】、完了。
(やりきったんだ…)
俺も、意識を失った。
試練を乗り越えた男性 ドミー
種族:人間
クラス:男性
スキルレベル:1
利用できるスキル:【支配】【急所】
支配人数:3人
一口コメント:やり切ることが大事
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次回予告
第15話 侵入!ラムス街
「女たちよ!俺を見よっっっ!!!」
主人公の快進撃は、まだ続きます。
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