天国と書いて地獄と読む

本田みやび@11月23日始動

第1話地獄の始まり

__これはとある天国と地獄の物語である__


天国と地獄は何千年も昔から戦争をしていた。


戦う時は勿論武器を使う者もいる。


だが、天国と地獄に生まれた民族は一人一人に大地の血が入っている。

その血の中にも種類がある。


一般的なのが


・火

・水

・風

・雷

・土

・闇

・光

これが主に一般的な血の種類。


そしてもう2つの最も珍しい血を持っている者がいる。


その血とは…


・天照の血

・サタンの血


この2種類の血を持つものはこの世で二人しかいないのだ。


そしてまだ誰の体に入っているのか未だにわかっていない。


噂では全ての血を手にした者が手に入れられるとか…


話が変わるが、300年前に

天国の大天使こと【ヘブン グラナ】と

地獄の閻魔大王こと 【ヘル エビル】は

戦争はしないと誓った。


それからというもの天国と地獄には平和が訪れた…




そして僕はガミルダと言う小さな街に住んでいる。


名前は 【ヘル グラン】

ごく普通の男の子。

けどいつもいじめられている。

理由は顔の半分に黒い痣があるからだ。

僕は四人家族。兄が300年前の戦争で行方不明になった。


そして僕にはいつも守ってくれる幼なじみがいた。


それが【ロミ オレオ】と【アル ロイア】

オレオは僕と違って凄く明るくて、みんなに優しい男子。

そして何よりも凄いのが頭の良さ。

1億人に1人と言われているくらいに頭が良い。


ロイアは基本的に無口だけど、僕がいじめられてるとすぐに駆けつけて僕を守ってくれる。


ロイアは学校での戦闘訓練では負けた事がないくらいに強い女子。


そう。僕達はいつも通り学校に行って普通に暮らしていた。


そんなある日…


真夜中にオレオの母から電話が来た。


「グランちゃん!オレオの事しらない?夜遅いのにまだ帰ってきてないの…」


その日僕はいつも通り家に帰って本を読んでいた。


「い、いえ知らないです……僕捜してきます」

と言い通話を切った。


僕は雨の降る中、街中を捜し続けた。

けれどその日は見つからなかった。


次の日はロイアと僕で捜した。


何日も…何日も…



__1ヶ月後__

急に町外れにある城の警報が鳴った。


その城の名は

【ヘブンクラウド】

あの天国の大天使 ヘブン グラナがいる大きい城だ。


僕は警報が鳴ったヘブンクラウドに向かった。


そこには数え切れない数の兵士がいた。

城の中では緊急会議が行われた。


僕は誰にもバレないように盗み聞きをした。


「…と戦争になるな。」


「…地獄の奴らはもうこっちに来てるのか。」


会話内容ははっきりと聞こえなかったけれど、会話の中で「地獄」と「戦争」の2つの言葉が聞こえた。


僕は怖くなって家に帰ってその日は早めに寝た。


その日僕は変な夢を見た。


???

「戦争の準備は出来てるな?お前は街を壊せ。これはお願いじゃない。命令だ。」

???

「…ああ」


はっ!

目が覚めたら僕はすごい量の汗をかいていた。


今のは誰だ。戦争の準備?


やはり昨日の警報は………


何故かすごく嫌な予感がした。



「ドォーン!!」


凄くでかい爆発音がした。


窓を開けると空が赤く染まり、街が火の海になっていた。


そして何よりも問題なのが天国と地獄の門が開いているという事だ。


僕は慌てて外に出るとそこには…


行方不明になったオレオがいた。


「オレオ?オレオだよな!?今までどこにいたんだよ。俺捜したよ。オレオの母さんも、ロイアも!」


「………」


オレオは何も言わなかった。


僕は嬉しくて泣きながら近くに行った。




ザク





(ん?なんか目の前が霞んで見える。)


目が覚めたら街の病院で寝ていた。


「オレオ!……」


そこには重症患者でいっぱいだった。


立とうとしたらお腹に凄い激痛が走った。


「イタッ」


お腹にはぐるぐる巻きの包帯が着いていた。


僕は考えたくもないことが脳裏をよぎった。


(まさか…あの夢の男の声は…。いやそんなはずはない。オレオは僕の親友だ。…考えても駄目だ!確かめに行こう…)


じっとしてられない僕は天国と地獄の門に全力疾走した。


肺が破けるくらい。喉が渇くくらい。


そして門に着いた。


(よし。行くぞ。俺は行くんだ!ビビるな俺!)


行こうとした次の瞬間__


男の人が僕の前に立ち塞がった。


よく見ると、軍のトップの人だった。

【天炎隊 グレン ルイス大隊長】


僕はどうしても確かめたかった。


その場で思いついた嘘を言った。


「僕にも戦わせて下さい!絶対に貢献してみせます! 閻魔の手下共をぶっ倒します!」


「パンッ」


目で追えないくらい速いビンタをされた。


「お前に何があったかは知らん。早く帰れ。」


僕は感情的になってしまった。


「俺の事情も知らないで偉そうな事言うな!あんたらがちゃんと守ってくれないから街がこんな状況になってるんだ!」


(やめてくれ。それ以上言うな。)


グレン大隊長がゆっくり近くに来た。


「俺たちが守るのは老人.子供それだけだ。

お前…。」


グレン大隊長は何かに気づいた。


「いやなんでもない。小僧、名前はなんだ」


「えっ。へ、ヘルグランです…」


僕は困惑した。


「そうか。ならヘルグラン。質問に答えろ。

お前は訓練兵になり地獄に行く。

それとも…

このまま街でくたばるか。どっちがいい。」


(僕は戦争の為に地獄に行くんじゃない。

けれど、それで地獄に行けるのなら訓練兵にでもなってやる。)


「ぼ、僕は訓練兵になります!」


(もう後戻りはできないぞ…!)


「ほ〜そうか。男ならそうでなきゃな。

場所はここから北に歩けば大きな街がある。

そこの《ヘブングラナ像》に行け。

そこで訓練兵に志願できる。」


そしてグレン大隊長は思った。


(あの痣は…。もしかしたら彼が…)


グレン大隊長は地獄の門に消えていった。


(必ず確かめてやる…!もしオレオが地獄に居たとしても何かしら理由があるんだ…!

理由が…あるんだ。

まずはヘブングラナ像に行こう。)




そして僕は誓った。


「必ず強くなってオレオを連れ戻す」と。


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