第26話 瞳の先

あなたの黒い瞳に私が映る。

私の瞳には、あなたの黒い瞳に映った私が映って、その私の瞳にはあなたの、そのあなたの瞳にはまた私。


ずっと見ていたかったの。眠らせて、瞼を針で止めて、見てようと思って。


薬の量、間違えちゃったかしら。

瞳がどんどん白くなって、何も映さなくなっちゃった。

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