第123話 新緑
この季節が、一年の中で一番好きだ。
新緑の季節。
まだ淡い新緑の時期に緑に囲まれた木々。
本当は山の中に行きたかったが、忙しくていけない。
里山の林の中で我慢することにする。
この季節。地面から緑の木々にエネルギーが立ち昇っていくような感覚を感じる。
背中の毛を逆立てていくような。
血管の中をプチプチと爆ぜるような。
それは、恐怖にも似た感覚。
一年のうちにほんの数日だけそういう時期があるのだ。
雨が降った後は特にすごい。
土から立ち昇る香りと木々のエネルギーで全身がしびれるほどの感覚。
その感覚を味わうため、この時期に森や林に入っていくのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます