素(ウル&スノーside)

大帝国コロシアム跡地に併設されている

大帝国コロシアム内戦最終戦戦没者慰霊ミュージアムに入るウルとスノー。

入場料として1000Gずつ払う。


「意外と綺麗だな」

「ちゃんとした美術館みたいな感じですねぇ・・・」


展示されているのは戦没者の経歴と名前である。

主要な者達には石像まで経っている。


第十三騎士団純白の真珠団長フライ・ニンフ 戦没歳25

第十三騎士団純白の真珠戦闘部隊隊長オイル・フライヤー 戦没歳32

第十三騎士団純白の真珠主要構成員ガリヴァー 戦没歳24

第十三騎士団純白の真珠主要構成員パリ・ブレスト 戦没歳33

第十三騎士団純白の真珠主要構成員アルフレッド・スフレ 戦没歳58歳

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員ソルト 戦没歳18

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員ヴィネガー 戦没歳18

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員塵 戦没歳23

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員カツザルク 戦没歳28

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員チェア・ハンド 戦没歳30

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員モノクローム 戦没歳不詳

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員ナゲット 戦没歳33

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員カ・ガーミ 戦没歳26

第十三憲兵団漆黒の尖晶幹部構成員ゾーニ 戦没歳24


「ちょっと待て」


立ち止まるスノー。


「如何しました?」

「まだかなり先が有るが、 明らかに漆黒の尖晶の構成員の石像が多すぎないか?」

「現皇帝が漆黒の尖晶の団長だったから贔屓はしていると思いますよ」

「そうか・・・だがなぁ・・・」


通路を見るとまだまだ先は長い。


「戦没した漆黒の尖晶は全員ここに並んでいるんじゃないか?」

「如何でしょうかね・・・」


通路を歩きながら呟くウル。


「しかし普通は敵側の人々には石像を作らないのではないか?」

「弔い、 のつもりでしょうかね・・・でもこの石像

かなりの腕前の職人さんが作っていますね、 見ただけで分かりますよ」

「恐らくは漆黒の尖晶の誰かが作ったのだろう」

「何故?」

「見て見ろよ、 この石像の顔、 全て生き生きと表情豊かだ

こんな表情を出せるのは近くに居る人間でしかあり得ない」

「そう・・・かなぁ・・・」


ウルは呟きを漏らす。

確かに石像は生き生きとした表情を浮かべている。


「あれ・・・」


自分はこんな表情をしている友人を見た事が有るか?

サンライズは? スノーは? ウィノは? フロートは?


「・・・・・」


彼等は本当に友人か?

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