冥府への旅路

冥府の門に移動するラビー一行。


「所で一つ疑問なんだが・・・冥府の門に行くと言ったが

具体的には? やっぱり底に降りるのか?」


歩きながらツイストが尋ねる。


「そうですね底に降ります」


ADが答える。


「降りる迄、 大変じゃないのか? 相当深いだろ、 あそこ」

「昇降機で降りるので問題無いですよ、 言いませんでしたっけ?」

「如何だったかな・・・」

「谷底だとしたら色々問題が有るのではないのですか?」


ラビーが尋ねる。


「例えば暗さとか」

「永劫ランプを大量に配置してあるので問題無いですよ」

「となるとビア帝国と交易が有る?」

「えぇ、 ありますね

と言うよりも冥府の門を拠点にしていた麻薬王は

ビア帝国の皇帝フライと交易をして勢力を拡大して八王になった

と言う噂です」

「寧ろ麻薬王と交易したから父君は皇帝になれたのではないの?

麻薬ビジネスは帝国の一大産業って言って良いじゃない」


アラモードがカラカラと笑う。


「そもそも谷底って空気有るのか? 物凄い不安なんだが・・・」

「それは問題無いでしょう巾木議員、 最近の研究で人工の光でも植物は育つらしいですし」

「????? どういう事ですかアラモード殿下? 植物が育つから何です?」

「植物が有るから光合成出来ますよ?」

「こうごうせい? 何ですかそれ?」

「植物は光を浴びると二酸化炭素を吸って酸素を吐き出すんです」

「にさんかたんそ? さんそ? 本気で何を言っているのか分からない」


謎が謎を深める巾木。


「・・・なぁ店長、 エルフって言うのはあんなに頭悪いのか?

私でも光合成とかは知っているが・・・」


盾の騎士がラビーに尋ねる。


「・・・・・どうでしょうか、 巾木さんは2000歳を超えてますから

細かい事は気にしないのかも・・・私は寧ろ、 これが気になります」


そう言って馬車を見るラビー。

馬車には食べ物が満載で有る。


「結構食べ物を積んでいますがこれは一体・・・」

「冥府の門は麻薬王のおひざ元ですからね

持ち込んだ食べ物以外を食べるのは危険かと思います」

「薬物を盛られるかもしれないって事ですか?

そんな直接的な事します?」

「やらないとも言えないじゃないですか警戒をするべきです」

「そうですか・・・それならば料理は任せて下さい」

「是非ともよろしくお願いします」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る