穏やかな朝

恋バナやら身の上話をしながら夜は更け、 朝になった。

折角なので皆の朝食の準備をするラビー。


紫玉ねぎはみじん切りに

アボカドとクリームチーズは1㎝角に角切りに

トマトもヘタを取り1cm角に角切りにして、 辛みを付けたドレッシングを混ぜて

ベビーリーフに盛り付けてアボカドとチーズの辛いサラダ。

後は無難に目玉焼きとソーセージで良いか、 と焼き始めるラビー。

パンもついでに少し焼く。


「おはよ、 ラビー、 私にはサニーサイドダウンでお願いねー」


目が覚めて朝風呂から出て来たアラモードが

髪を乾かしながら注文を付ける。


「はーい」


テキパキと卵を焼くラビー。


「手慣れてるねー、 ここレストランっぽいけどレストランやってるの?」

「えぇ、 良い店でしょう?」

「そうね、 掃除も行き届いている」


キウイを剥き始めるアラモード。


「剥くんですか?」

「貴女も穿り返して食べるって言うの? 見苦しいわねぇ

ちゃんと綺麗にカットしてこそよ」


綺麗にカットされるキウイ。


「いただきますにょー」

「でぶ達は寝てろ」

「にょーん、 キウイに含まれるタンパク質分解酵素でつるつるになるー」


剥いたキウイの皮でぺしぺしされて飛ばされるでぶ妖精達。


「ヘタはもらったー」

「硬いからあげるけど・・・食べるのか?

と言うか男共は何時まで寝てるんだ?」

「昨日色々話してたにょ」

「恋バナかな」

「それは無いかと・・・焼けましたよ

あ、 そうだ、 卵に何をかけます」

「メープルシロップ」

「え」

「メープルシロップ」


アメリカでは一般的な食べ方らしい。


「おはようございます御両人」

「おはようございます・・・」

「おはようございます二人共」

「おはよー」


男子も起きたので4人で食事を摂った。


「これって・・・ラビー嬢が作ったのか?」


サラダを食べながら問うウィノ。


「そうですよ、 ウィノさん、 お口に合いませんか?」

「いや・・・悪くない・・・料理人の才能が有るんじゃないか?」

「それはありがとうございます」

「私はサラダは辛いし野菜だからあんまり好きじゃないかな」

「果物食べるから野菜好きかと思いましたが・・・」

「だって野菜って不味いじゃない」

「子供か」

「嫌いな物に嫌いって言って何が悪い

あ、 パンおかわり」


そんな感じで穏やかに時間が過ぎて行った。

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