溶岩ハンバーグステーキ

溶岩でハンバーグを焼いて欲しいでぶ妖精の前にやって来るラビー達。


「だけどよぉ、 正直信じられないんだが・・・」


ロープ頭が疑問を口にする。


「何が?」

「肉の種類で味が変わる、 とかならまだ分かるよ

でも焼く鉄板、 いや、 今回は溶岩か、 それで味が変わるのか?」

「まぁ実際に作って見れば分かるでしょう

実は私も溶岩プレートで焼くのは初体験だからちょっと緊張する」


そう言いながら準備を始めるラビー。

まずは玉ねぎをみじん切り、 ボールに卵を割ってかき混ぜる。

ボールにパン粉を投入し溶き卵を染み込ませるイメージでよく混ぜ合わせる。


「ちょっと待った」


料理人が待ったをかけた。


「パン粉をハンバーグに入れるのか?」

「え・・・入れないんですか?」

「あぁ・・・基本的に肉だけで作る」

「へぇ・・・」

「ちょっと気になるな、 私の分も作ってくれ」

「あ、 ずるっ!! 俺も食べたい!!」

「俺も!!」「俺も!!」「俺もー!!」

「材料が足らないから無理・・・」


ショックを受ける一同。

そんな彼等を後目にみじん切りをボールに入れるラビー。

そこに合い挽きミンチと塩コショウも投入してよく捏ねる。

ミンチを丸めて空気を抜きながら形を整え強火で焼いていきます。

焼き目がついたらひっくり返して蓋をし5分ほど弱火で

じっくり火を通して蒸し焼きにしていきふっくら焼けたら完成。


「さぁ出来た、 ソースは」

「いただきますにょー」


ソースをかけずにもぐもぐするでぶ妖精。


「うまーい、 星三つ」

「・・・喜んでもらえたから良いか・・・」

「お礼の鴨肉だよー」


そう言って鴨肉を大量に渡して来た。

かなりの量である。


「良いの?」

「今まで食べたハンバーグの中で一番おいしかったから良いよー」

「そう言って貰えると嬉しいな・・・」


食べ物大好きなでぶ妖精に言って貰えると感慨深い物が有る。


「それじゃあこの鴨肉を使って鴨葱か、 じゃあ早速焼こうか」

「そうね、 じゃあこの溶岩プレートは仕舞いましょう」

「え、 使わないのか?」

「鴨葱だから鉄鍋を使うわ、 鴨の脂を葱に吸わせないと」

「なるほどなぁ・・・余ったら食べても良いか」

「あ、 ずるっ!! 俺も食べたい!!」

「俺も!!」「俺も!!」「俺もー!!」

「良いよ、 でもでぶちゃんに食べさせてからね」

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