ドラゴンVSラビー!!クッキングファイ!!

亜人の騎士達が帰った後に考えるラビー。


「さて・・・ドラゴンって如何やって食べるんだろうか?」


ドラゴンの調理の仕方を考えていた。


「大変そうならおでぶちゃんが頂くにょ?」

「いやいや、 これは面白そうだから私がやるわ」


ラビーが腕が鳴っていた。

初めての食材は過去の経験から調理するのは実に楽しい。

日本人だった頃も良くやっていた。

初めて料理をした記憶が蘇る、 見よう見まねで作った焼き鳥擬き。

我ながら美味しかった。


「ちょっと食べてみるか」


ドラゴンの鱗を落して少し切って軽く炙ってから頂く。


「もぐもぐ・・・やっぱり鰐とか蜥蜴とかに近いかな、 爬虫類っぽいけど

旨味が凄い、 これは下手な調理では素材の味が強過ぎるわね」

「普通に焼いただけでも美味しそうにょ―」


残ったドラゴン肉をでぶ妖精に渡す。


「ほにょおおおお、 おいしーにょおおおおおおお」


でぶ妖精が旨味成分を糧に大きくなる。

でぶ妖精は食べ物を食べると少し大きくなり、 限界が来ると分裂する。

大体のでぶ妖精の限界は1m弱だが例外も居る。

そういうでぶ妖精はユニークでぶ妖精と呼ばれるが

店のでぶ妖精には居ない様だった。


「そのまま焼いた物を出すのは料理人としてのプライドが許さない

何かしら料理をしてやるわ」


料理人魂が燃えるラビー。

ラビーの前世の三島幸子も料理を楽しみ熱中するタイプの人間だったし

料理をしなくてはいけない人種だった。

何故ならば彼女には弟や妹が沢山居て彼等彼女等の為に料理を作って

両親を手伝わなければならないのだ。

家族全員が辛党じゃなければ彼女が料理を楽しむ事は無かっただろう。

料理人として料理人学校を出たは良いが、 経営がさっぱりだった為

学校のOBの個人経営のお店で働く事になったのだった。


「・・・・・あれ?」


そういえば自分には前世で如何して死んだのかの記憶が無い。

何故死んだのだろうか? 少し考えた後にまぁ良いかとドラゴンの調理を考える。


「鱗を揚げてみるか」


鱗を揚げてパリパリと食べるのは中々に美味しい、 だがしかし


「ドラゴンの鱗を揚げるにょ?」

「何か変?」

「ドラゴンの鱗はとても固いにょは知って居るにょ?

食べるのは難しいにょ」

「でぶ妖精らしく無いな、 食べるのを諦めると?」

「鱗は何かの素材に取っておいて交換材料にする事を進めるにょ」

「ふむ・・・だが断る」


ドラゴンの鱗を揚げるラビー。

しかしドラゴンの鱗の熱への耐性は凄まじい、 並の火力では揚げる事は不可能。


「にょー・・・やっぱり無理にょー・・・」

「ならばもっと温度を上げる!!」


魔力で更に温度を上げるラビー。

炎の色も青く変色し一万度を超える。

そして漸く鱗が揚がり始めた。


「よぉし!! 早速、 あちいいいいいいいい!!」


悶絶するラビーであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る