第11話 夢

僕には夢がある。昔からの夢だ。


僕は好きなことを仕事にしたいという夢があった。

でも今の状態だと難しい。

なぜなら好き、だと思っていたことが本当に好きなのか

わからなくなってしまったからだ。


結局その程度しかないのだと思った。

自分にどれだけ好きだと思い込ませても

あの楽しさをあふれる感情を再度手に入れるのは難しい。


僕の今の感情は焦りと苛立ちだ。

誰かに向けるわけでなく、自分の中でぐるぐると渦巻いていて

どうにかして発散しようとするものの

食欲に振り切るか、睡眠欲に振り切るかしかないのだ。

ちなみに性欲は全くたまっておらず、無さ過ぎて気持ち悪いくらいである。


どうにかこうにか自分にけじめをつけたいのだが

如何せんまだ難しいようだ。


それでもやっぱり好きを追いかけようとするのは

執念なのか、それとも……

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