謎の古代文字
イースター島(現地名はラパヌイ)はモアイ像と独自の文字体系を持ったロンゴロンゴ文字で知られている。
それらは宇宙からの訪問者が残していったものであるなど、常軌を逸した様々な仮説を提供し続けていたが、ある時二人の日本人の手によってその文字はついに解読された。全世界が注目する快挙であろう。
彼らは長年、古代文字と暗号の研究をしてきた安野と青柳という優秀な研究者だった。解読法には差分解読法、線形解読法等、様々な種類があるのだが、Sコンピュータを最も有効な方法で駆使したのは言うまでもない。
また専門的な部分を語ると読者が閉口されるだろうから、率直にその顛末だけを伝える事としよう。
つまりロンゴロンゴ文字の冒頭は次の通りである。
『東洋の年号がRで始まる国の二人の者が、我がロンゴロンゴ文字を最初に読むものであり、彼らは名の頭文字にともにAがつく者に違いないだろう。彼らはその世界の人類に称賛される事だろう。だが我々はロンゴロンゴの秘密を知られたくない故に彼らを永遠に隠すだろう』
彼ら二人がその直後にイースター島で行方不明になったのは単なる偶然であったろうか? この事件は大変なセンセーションを巻き起こしが未だに真相は解明されていない。
それにしても残念なのは、残された文字の大半の解読が中断したままである事だ。
了
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