第60話 番人戦①

アレクの後方には2000体の騎士がいる。

大きさはアレク同様に3mかそこらだ。

全員統一した騎士の鎧を着ている。

50体ほど冒険者の格好をしているものもいるようだ。

体の至る所で腐敗が進みゾンビ系のモンスターと化している。


「退避を!!アースウォール!!」


「「「は!!!」」」


おっさんの一言で一斉に退避する一行である。

全員の素早さは、1000前後はあるのだ。

迅速に撤退を始める。

土壁を後方に作りその中に入っていく。


(なぜ追ってこない?)


敵の騎士は陣形を組み始めている。

アレクの指示のようだ。

アレクは一瞬で土壁を作る敵の力が未知数のため陣形を優先したようである。

アレクは2000体の騎士の中心まで下がるのだ。


(これは攻城戦か。防衛側ね)


「門は3つ、構成は基本隊形を!セリムの召喚は前面攻撃主体で、迅速に!!」


「「「はい!!!」」」


中央をソドン、アヒム、イグニル

左にパメラ、ロキ

右にイリーナ、アリッサ

土壁上部におっさん、コルネ

セリムは後方待機、飛竜と火竜を召喚


91階層以降何度もやってきた基本隊形をおっさんの一言で動く一行である。

一気に仲間支援魔法をかけ直すおっさんである。


(ダンジョンコアの番人はアレクと騎士達2000体なのか。これは長期戦だな、早めに魔力消費低減レベル3を取るか)


・魔力消費低減Lv3 10000P


敵が多く長期戦になると判断し、迷わずスキルを取得するおっさんである。


(これで6割魔力消費カットのはずだ。魔法レベル3で魔力4消費、レベル4で魔力8消費、レベル5で80消費か)


『敵は城壁を作った!槍隊は前進。弓隊は上部より弓を射よ!』


『『『は!!!』』』


おっさんらが隊形を整え、スキルを取得するや否や、敵陣は槍隊を前進させ、ものすごい勢いで矢が飛んでくるのである。


(上部より矢か!)


「屋根を展開します!アースウォール!!」


土魔法Lv3で城壁を一気に完成させるおっさんである。

矢を避けるため、天井に達するように土壁を作成するおっさんである。

4枚の土壁が前面と側面を埋めていく。

土壁の傘が山なりの矢を防ぐようだ。

そして、回り込まれないよう、側面の土壁はそのまま、ダンジョンの端に達するのだ。

この広間は半径10kmの円である。

おっさんは中心やや下に位置しているため、端から端までの20km弱の壁を作り、守りを優先する。


壁を作っている間に槍隊が、城壁に接戦する。

そこまでは待ってくれないようである。

地響きで空間が揺れるようだ。


「「「くるぞ!!うおおおおおおお!!!」」」


『『『おおおおおおおおおおおおお!!!』』』


敵騎士の強さを把握するため、槍隊と一行の戦闘を確認するおっさんである。


(まじか、かなり強いな。全部で2000体なら、槍隊が4割の800体ほどか。弓隊は400体くらいのようだな)


「な!Aランクかそれ以上だぞ!!」


イリーナが渾身の一太刀で切り伏せていくが、1撃2撃では死なないようだ。

ゾンビと化した敵騎士は腕を1つや2つ失おうが、貫かれようが必死に攻めるのである。

タブレットを使い新たなスキルを取得するおっさんである。

迷っていたら戦況は変わるのだ。

迅速にスキルを取得する。


・力支援魔法(仲間)Lv3 10000P


「支援魔法で力をさらに上げます!」


「「「はい!!!」」」


既に打ち合わせのとおりである。

敵へのダメージが少ないと判断したなら力を上げると。

仲間支援魔法はLv2で3倍の力だったが、Lv3になり4倍の力になったのだ。

最も力の高いオリハルコンのナックルを装備した、音速のパメラの拳が敵を鎧ごと爆散し始める。


「「「おお!!!力が湧いてくるぞ!!!」」」


「このまま殲滅させましょう。敵が多すぎます。敵は必ず2人で同時攻撃を。確実に倒してください」


「「「はい!!!」」」


敵の数を確実に減らすように指示を出すおっさんである。


「俺たちも行くぞ!焼き払え!!」


『『グルアアアアアアアアアアアア』』


セリムの掛け声で飛竜と火竜の2体の召喚獣が、ブレスで前面のやや後方を、敵を焼き払い始める。

前方が一瞬炎で見えなくなるほどの熱量である。


『敵の攻撃力は高い!槍隊はいったん下がれ!!重装歩兵に交代せよ!!!』

『『『は!!!』』』


アレクの指示でこのままのごり押しが難しいと判断したのか、剣と盾を持った重装歩兵を前面に変えるようだ。

この段階で倒した槍隊は50体前後である。


「コルネ、今のうちに私達は後方の部隊を攻撃しましょう」


「はい!」


「テンペスト!」


陣形を変えるのに時間を稼げたと踏んだおっさんは後方部隊への攻撃を仕掛ける。

10数秒という発動時間のあと、敵陣に無数の竜巻が襲うのだ。


『『『ぐあああああ!!』』』


100体近い敵が竜巻に呑み込まれる。


(このまま力技で行けるか?騎士の数を減らさないとな)


『後方部隊がやられたぞ!回復騎士隊は速やかに回復せよ!!』


おっさんの希望を打ち砕く淡い光が敵陣にふりそそぐ。


『『『は!!全体回復!!!』』』


1つ当たり半径50mに及び回復魔法が敵陣全体に100近く広がるのだ。

前方で攻撃を受け負傷した槍騎士も、風魔法レベル5に巻き込まれたが死ななかったものも含めて回復していく。

死ななかった騎士は全員回復したようだ。


(回復魔法もモンスターでいうところのAランク以上か!)


「コルネは回復魔法を使えるものを優先して狙ってください」


「セリムは火竜を魔術師と交代、召喚獣1体は敵陣後方への攻撃を!」


「「はい」」


敵陣の状況を見て新たな指示を出すおっさんである。


「テンペスト」


(回復魔法レベル3の範囲魔法か。見た感じ100体近い回復騎士隊がいるのか。考えろ、敵の構成を。全部で2000体なんだろ。剣盾は600体ほどだったぞ)


敵の構成を必死に考えるおっさんである。

敵の長所短所を探るためである。


(100体ほど足りんぞ。いやこんなもんか。ん?魔法騎士隊っていうのもいたな。魔法騎士隊があと100体いるのか?)


『2発目が来るぞ!魔法騎士隊は収束魔法の発動可能か!?』


『『『問題ありません!!』』』


アレクの指示のもと魔法騎士隊100体が魔法陣を形成し始めていた。

考えている途中でテンペストの発動時間を満たしたようだ。

2発目のテンペストが発動されようとしている。


『敵の魔法が来るぞ!障壁を発動せよ!!』


『『『は!!!収束法壁!!』』』


100体のAランク強になった魔法騎士隊が1つの魔法を発動する。

魔法による薄く輝く巨大な盾がおっさんらの土壁と敵陣の間に形成されるようだ。

2発目の風魔法Lv5より敵陣の収束魔法の方が、発動時間が短い。

数十という魔法陣により発動されたテンペストの風魔法を全て防ぐ。


(まじか、防がれた!?敵陣の数はこんな感じか?)


「敵陣は槍800、剣盾600、弓400、回復100、冒険者50、そしてアレクです。いまのところ100体ほど全体で倒してます」


城壁の上より敵の構成を伝えるおっさんである。


「「「はい!!!」」」


おっさんの予想敵陣構成

・アレク1体

・槍800体

・剣盾600体

・弓400体

・回復100体

・魔法100体

・冒険者50体


『重装歩兵は隊列をそのままに前へ』


『『『は!!!』』』


後方への攻撃ができなくなったので、重装歩兵を前進させるアレクである。

盾で飛竜のブレスを防ぎつつ土壁に作った3つの門へ攻めていく。


「硬い剣盾になっても確実に倒してください」


「「「はい!!!」」」


「コルネ、セリムの魔術師は魔法障壁を私と破壊します」


「「はい!」」


「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」


発動まで時間のかかる風魔法Lv5をやめ、発動の早い風魔法Lv4に切り替える。


(おっし、障壁がガンガン削れていくで。このまま破壊して、回復と魔法隊を優先して倒すぞ)


セリムの召喚獣の魔術師もコルネも障壁をガンガン破壊する。

下では重装歩兵を2人1組で着実に撃破しているようだ。

敵の重装歩兵も守りを固め、後ろから槍隊を入れ2~4体で同時攻撃を加えている。

一行も少しずつ攻撃を受けるが、全てソドンの回復魔法Lv3の範囲内である。

定期的に回復をかけ、完全回復するのである。

飛竜のブレス範囲に敵が多く、一気にダメージを受け、敵陣も体力が削られるが、回復魔法隊も10体近く前線におり、必死に回復させ陣形が壊れないようにしている。


アレクは目をつぶり、何かを悟ったようだ。

そして目を見開き、騎士隊に激を飛ばす。


『なるほど、そうか、お前らがコアの番人なのだな。お前らを倒せばダンジョンコアが手に入るのか。皆の者よく聞け!ダンジョンコアももうすぐぞ。今戦っているあいつらを倒せば地上に帰れるのだ。ダンジョン攻略は間もなく終わる!今一歩、我に力を貸してくれ!!!』


『『『おおおおおおおおおおおおおお!!!』』』


アレクの激により敵陣の攻撃が激しさを増す。

盾をボロボロになりながらも1歩でも多く前に出ようとする重装歩兵である。

ゆっくり押されつつあるようだ。

そんなとき、


バリリリンッ


魔法騎士隊が作成した魔法障壁がおっさんらにより破壊される。


「コルネ、壁近くの回復魔法隊を!」


「はい!」


一発必中のコルネに壁近くの回復魔法隊の騎士を狙わせる。

魔導弓と弓レベル4と鷹の目レベル4が必中で狙った騎士の頭を吹き飛ばす。

回復魔法が少しずつ減っていくようだ。


「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」

「スパイラルサイクロン」


発動に時間がかかる風魔法Lv5より、発動まで時間の短い風魔法Lv4に切り替え、後方の魔法騎士隊、回復魔法隊の騎士を狙うおっさんである。

Lv5は敵に当たれば50体は倒せるのだ。

Lv4は1体しか倒せないのである。


(魔法騎士隊、回復魔法隊合わせて200体、これを確実に削れば勝機が見えてくるぞ)


「また、魔法障壁が発動されます。発動されたら破壊を!」


「「はい!」」


魔法騎士隊、回復魔法隊合わせて20体近くやられながらも収束魔法がまた展開されていくようだ。

しかし、ここでおっさんの誤算が生じる。

収束魔法は防御だけではなかったのだ。


『敵将は城壁上部中央だ!奴を倒せ!!』


(へ?)


『『『収束法撃!!!』』』


アレクの指示により、80体強になった魔法騎士隊が魔力を1つにして、1つの収束魔法を放つ。

狙うは敵陣の将であるおっさんのようだ。

おっさんは土壁に隠れるようだ。

しかし、



ドオオオオオン



収束魔法は土魔法Lv3では止められないようである。

簡単に破壊され、土壁ごと吹き飛ばされるおっさん。


「魔導士様あああ!!」


コルネは左寄りにいたため攻撃を受けなかったようだ。

中央上部は10m近い穴ができており完全に破壊されている。


「「「ケイタさま!!」」」


「ソドン!回復魔法を!!」


収束魔法により破壊され出来たがれきを押し出すようにソドンが出てくる。

どうやらがれきの落盤程度では死なないレベルに達しているようだ。

盾を使い、アヒムとイグニルをがれきから守ったようだ。

ソドンの回復魔法Lv3が全体を回復していく。


「ケイタは大丈夫なのか!!!」


中央の穴はがれきで埋まったが、右と左の穴は健在だ。

イリーナは敵を戦いながらおっさんの状況を聞く。

ソドンとセリムが吹き飛ばされたおっさんを解放する。

アヒムとイグニルは右と左の門に分かれて攻撃に参加する。


「大丈夫、生きているが意識が戻らないぞ!!」


「なんだと!!」


セリムがおっさんの状況を確認する。

そして収束魔法の成果を確認するアレクである。


『どうやら敵将は倒せたぞ。今こそウガルの騎士の誇りを見せるときぞ!!!』


『『『おおおお!!!』』』


敵の攻撃が激しさを増す。

2つの門を埋め目尽くす騎士達である。





そこから何秒も立たないうちにロキが言葉を発する。

覚悟していた言葉を口にするのだ。


「撤退しましょう。私が時間を稼ぎます」


「「「な!!!」」」


撤退すべきと進言するロキである。

そして、ロキが残り時間を稼ぐと言う。


「ケイタ様はいつ意識が戻るか分かりません。また次あのような魔法が放たれるか分からない状況です。いったん戻り作戦を立て直す方が先決です。引きましょう!!!」


ロキが叫ぶのだ。

ロキはどうやら何かあれば自分が残ることを決めていたようだ。

言葉の重みから皆その思いを悟るのである。


「う、うむ、撤退が良いであるな」


ソドンも賛成のようだ。


「な、なんだよ。ここまで来たのに。ケイタおきろよおおおお」


セリムは惜しいようだ。

必死にケイタを起こそうとする。

両肩をゆすられ、揺れるおっさんの頭。

しかし目覚めないようだ。


『敵陣の守りはまだ硬いか!収束魔法の魔力充填急げ!!』


『『『おおおお!!!!』』』


「またさっきの魔法が来ます!」


コルネが上部から様子を教えるのだ。


「コルネ殿も上にいると狙われるである!いったん降りるのだ!!」


ソドンの声でいったん下に降りるコルネである。

そこで、敵陣中央の今度は下部に放たれる収束魔法である。


『『『収束法撃!!!』』』


『グルアアアアアアアアアアアア』


さらに破壊される城壁である。

しかし、上部から様子を見ていた飛竜が、自らの意思で動き出す。

収束魔法の直撃を受け、一行を守るのである。

魔力抵抗の高い飛竜であっても、1撃で光る泡になって消える。


「皆大丈夫であるか?」


「大事ないぞ」


ソドンが今一度範囲回復魔法を放つのだ。

下部と上部が繋がり中央が崩れた城壁になる。

敵ががれきの上から乗り込んでこないように召喚獣の魔術師が攻撃をしている。


「時間もありません。議論の余地もありません。このロキ=グライゼル、主への忠誠を示す時が来ました。皆ご無事で、早く撤退を!!!」


「あなたを1人にしません。アヒム=ペリオもともに時を稼ぎます」


「イグニル=ファスター、ロキ様を置いてはいけません」


アヒムとイグニルも残るという。


「すまんな。まだ子供もいないのに…」


「何を言っているんですか?だから全てを捨てて主に仕えれるというものです」


「皆さん必ず敵を取ってくださいよ!」


3人が残るという。

だから撤退せよと。


「こ、このアリッサも…」


「アリッサ!貴様は違うだろ!イリーナ様に料理を教える責務最後までまっとうせよ!!」


「ひぃっ」


あまりのロキの怒号で怯むアリッサである。


「いい加減、イリーナ様にスープの塩をもっと入れるように伝えよ!」


「な!」


ついでにイリーナのスープの駄目だしをするロキである。

絶句するイリーナである。


『敵陣はまだ落とせぬのか!収束魔法はまだか!?』


『『『もういけます!収束法撃!!!』


3発目の収束魔法が放たれる。

召喚獣の魔術師が収束魔法の魔法陣に渾身の攻撃魔法を放つのだ。

しかし、渾身の攻撃魔法は収束魔法に呑み込まれていく。

やや弱体化した収束魔法でも召喚獣の魔術師を倒すには十分なような。

泡のように消えていく。


「時間がありません。セリム、すいませんが召喚獣を出していただけませんか!皆さんは撤退を!」


速やかに撤退せよと。

稼げる時間はそんなにないのである。

しかし、召喚獣はでないようだ。

セリムは必死に自らの胸を手でつかんでいる。


「今出そうとしているんだけど、出てこないんだ。おい、聞けてんだろ!何無視してんだよ!!!」


「セ、セリム?」


困惑するロキである。

この状況で召喚獣が出ないとはどういう状況なのかと。


「だから出て来いよ。お前なら何とかできんだろ!!!!」


『………』


「セリムどうしたのだ?急に」


ソドンも困惑しながらセリムを尋ねる。

セリムが自分の召喚獣をさっきからずっと必死に出そうとしているようだ。

だから、飛竜が消えた時も、魔術師が消えた時も新たな召喚獣を出さなかったのである。


「いいから出て来いよ。つうか返事しろ。無視してんじゃねえよ!!」


『………』


「今お前しかいねえんだよ!もうちょいでダンジョンコアなんだよ!!いいから返事しろ」


『………』


「いいのか?無視すんだな?俺は生き残ったら絶対お前を召喚できるようになんぞ!毎日こき使ってやるからな!!お使いも便所掃除も全部お前がやれよ!」


もうセリムに話しかける者はいないようだ。

セリムは召喚獣と必死に戦っているのだ。


「いいからでてこいよ。しゃべる鎧!!!つうか、返事しろおおおおお!!!!」


『………。ふむ、とんだ主と契約させられたようでござるな』


その時、いつの日か、隠し部屋で聞いた声がセリムのあたりから聞こえてくるのだ。


「そうだ。出てきてこの状況を何とかしてくれよ。しゃべる鎧」


『世の理を捻じ曲げよってからに…』


ブンッ


「「「な!」」」


セリムは過去にない量の魔力が急激に抜かれることを感じるのだ。

一行の驚愕とともに、3mの大きさフルプレートの鎧が召喚される。

全身オリハルコンでできた鎧。

常人が持てば両手剣になるような剣を片手に持っている。

2mもする大盾を装備しているようだ。

冷気か湯気のようなものが漂わせ、高さ3mのところに浮いているのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る