第10話 相合傘
「今日は雨だね」
「そうだな。」
俺たちは今授業が終わり帰る準備をしている。
「よし、帰るか。」
「光星傘持ってるの?」
「持ってるよ」
このやり取りを凛は朝からずっと狙っていた。
「私持ってないんだー」
「じゃあ俺の使う?俺走っても大丈夫だし」
「それは悪いよ。」
「じゃあどうしようか?あ、相合傘はどうかな?」
やっと言ってくれた。
「わ、私は別にしたくないけど光星がしたいって言うならいいよ。」
「じゃあ行こうか」
俺はツンデレ可愛いなと思った。そして俺は気づいている。凛が傘を持っていることに。
「凛珍しいね。傘忘れるなんて」
「た、たまたまだよ。」
「そうなんだ。俺は嬉しいな。凛が傘を忘れてくれたおかげで相合傘ができて」
「それは良かったね。私が傘を忘れた事に感謝しなさい」
「わかりました!」
「台風でも来るのかな?結構雨強いし風も吹いてる」
「明日台風来るらしいよ」
「まじかー」
俺はこの時天気予報見てんじゃんと思った。
しばらく歩いていると凛の肩が濡れていることに気づく。
「ほら濡れるからもっとこっち来て」
「ありがとう」
俺は凛を引き寄せた。そしたら凛は腕を組んできた
「こっちの方が濡れないからね」
「そうか」俺は笑った。
「なんで笑うのよー」
「なんかツンデレだなと思って」
「もーー」
そう言いポカポカ叩いてきた。
凛の家の前に着き俺たちは分かれた。
別れ際に俺はこう言った。
「凛カバンに傘入ってるの知ってたよー」
「じゃまたあしたー」
俺は帰った。後ろで凛がなんか叫んでいたがまぁいいだろう。
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