悪役令嬢は『萌え』を浴びるほど摂取したい!
烏丸紫明/ビーズログ文庫
序章
「申し開きがあるのであれば、聞こう。レティーツィア・フォン・アーレンスマイヤー」
低く、甘く、色香に
レティーツィアはゆっくりと顔を上げた。
黄金の
王宮のそれとまったく
その正面――奥。
「っ……
シュトラール皇国第一皇子――リヒト・ジュリアス・シュトラール。
太陽を思わせる、
ゾクゾクするほどの色香に満ちた
仕草、
「……っ……」
ゴクリと息を呑んだレティーツィアに、リヒトが目を細める。
「何を
リヒトが
「……あ、あの、レティーツィアさま……」
ギリリと
マリナ・グレイフォード。とろりとした
そんなマリナを強く抱き、リヒトは一言も発しないレティーツィアをにらみつけた。
「あれだけのことをしておいて、マリナに謝罪の一つもないのかと言っている!」
金の
「答えよ! レティーツィア・フォン・アーレンスマイヤー!」
「……っ……」
その鮮やかな激情は彼をさらに輝かせる。自分をまっすぐに
(ああ……リヒトさま……)
まだ皇太子という立場でありながら、見る者を
それを目の前にして、口にできることなど何があろう。今さら言葉を
今のレティーツィアに
(リヒトさま……リヒトさま……)
そっと目を閉じ、レティーツィアはまるで
(ああ、本当に……なんて……)
そして、両手で顔を
(なんて、
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