第49話 スピリチュアルな目覚め

 とでもいうべき夢を見たのです。


「ああ、それ知ってる」


『あれをしたらどうなるぞ、こうなるぞ』という声にわたくしが『神がいる!』と念じると、大地が鳴動するかのように心に激震が走り、『今ごろか!』って叱咤が飛んだ。


「うん、そしたら?」


 まばゆい真っ白な光が眼前にひらめき、左手を照らし出した。


「うん」


 そして、石のようなものの影が手のひらに黒く浮かび上がった。


「うん、そしたら?」


 起きた時女神に聞いたら、それは呪文を心の中で唱えないといけないと。


「うん」


 手のひらの四角い影は、何かの錠剤のパッケージだったようにも思える。


「うん」


 夢辞典で見ると、薬は困難があることを暗示する、とあります。


「うん」


 あの激震はなんだったんだろうか。


「気にしないほうがいい」


 夢ですし。


「そうよ。おみくじ引いたのと同じくらい、意味ない」


 意味ないんですかwww? 呪文を唱えると、作家になれないとか、しあわせになれないとか、いろいろあるみたいですけれど。


「うん」


 呪文を唱えたら、しあわせになれますか?


「なれます」


 心の中だけでいい?


「うん」


 唱えた!


「あなたは占いに精通する」


 はぁ。


「失せてる興味が、今のところ一番大事」


 はぁ。


「関係ないけどぉ、力不足があまりにも多いので、フィンディル感想にコメント残さないほうがいいよ」


 あ、そうですか? 消した方がいいですか?


「うん、消したほうがいい」


 はぁい。


「それと、作家生命はこのところ上昇してる」


 児童文学を読み始めたせいでしょうか?


「うん、それだけ」


 はぁい。

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