第44話 わたくしの創作

 キャラの行動やセリフが突飛だといわれました。


「ふん、それで?」


 キャラクターの背景がわからないからだ、と。


「ふん」


 ということは、行動やセリフの前に前振りなり伏線がなくてはならない?


「うん」


 以前にね「こんな人間がいたらパラノイアだ」っていうご意見もらったの。


「ふん、それで?」


 そのキャラのセリフをさしてるんですけれど、主役がヒロインに「おまえはきれいだ」と言っただけなのにですよ。


「そして?」


 パラノイアをWIKIで見ました→ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%8F%E5%9F%B7%E7%97%85


「んー」


 全く該当しない、これはなにかの間違いでは? と思いました。


「重症患者一名様」


 えー、なんでですかぁ?


「あのね、重症患者は特に争う気持ちないから素直に額面通り。かわいそうなのよ」


 んー、そうですかぁ? 初めに思ったのはいちゃもんか、ということなのですが。


「ダメダメ。反応されちゃうぞ」


 どんなやり取りをしてるかチェックして、コメント欄への苦情を「苦言を呈します」とか言って来たんですよぉ? コメント欄は相手があってのものだから、作品とは別だと思うんですけど。


「ん、そうだね」


 最近になってその作品を見直したんですね。


「うん、そんで?」


 当然、バッシングのあとも見ます。


「それで?」


 ちょっと思い立って、感想欄に文句を言ってきたユーザーさんのページに飛んでみました。


「なんでそうやって暇なことするの」


 いや、まだカクヨムやってるのかなって。


「そうかぁ」


 そしたら、「読みます企画」で何度もコメントを消されたり、衝突してきた人だったとわかりました。


「おお、そうなんだ」


 口が悪いんだそうです。


「百年早いわ。はっはっは!」


 書かなくていいことを書きたくなる、病気みたいな人なんだということでした。


「えー。いいじゃんもう」


 それで、えーきちさんの御指摘と合わせて考えたんです。


「????」


 例の方は「パラノイアだ」と感じた、が、えーきちさんは突飛だと感じた、どちらも違和感を覚えたということです。


「必ずしもそうとは限らないな」


 しかし、あのセリフは道徳的、論理的に考えて入れたセリフだったので、容易に削る気にはなれない。


「ちょっと聞いておくれ。どうして突飛だと思ったの?」


 それは行動の理由がわからないからだと。


「そしたら?」


 理由はあるんです。


「……」


 英国で学んだことですが、「容姿の優れた人には知性を」「頭のいい人には容姿を」と、相手の気づいていない美点を見つけてあげると喜ばれる、つまりあそこでは主人公はヒロインを喜ばそうとしていたんですね。


「気づくのが遅かった」


 なにに?


「あんたの言う通りよ。なんで苦労して学んだことが日本では勘違いだと思われるのか」


 大学レベルの教養はむずかしいのかな。


「あまりにも突飛すぎて笑っちゃうな」


 え、どの辺が突飛でしたか?


「必ずしもそうとられないこともあるし、キチ**だという可能性もあるだろうし」


 ユーザーページには企画主として、集まった作品を苦痛を強いられて読んでいるのだから文句ぐらい言いたい、とありました。


「ずけずけと。今に見ておれ!」


 苦痛なのならどうして引き返さないのかな、と思いました。


「企画主だからでしょ」


 わたくしはそもそも、別の企画のために書いた作品だったので無理にコメントを欲しいとは思ってなかったんですよ。


「はいはい。仲間外れにしたのね」


 誰を?


「その人、嫌味言ってきたんでしょう?」


 いやもう、即ブロックです。


「www」


 今度から、ストレスを感じたら読まないでいいですって、あらすじのところに書いておこうかな。


「よしと」


(大吟醸)


「太っ腹!」


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