第42話 従兄の息子が、博士ちゃんだって

 女神、例のおばちゃんが、孫のアピール電話してきたそうです。


「いるいる。シカトしちゃえ」


 あ、もうTV録画予約しました。


「あーそうですか」


 女神は興味がない、ということで。


「あにそれぇ」


 彼はね、今度司会を務めるそうです。


「僕たまでも読もう……」


 女神ってマイペースですね!


「あーはいはい」


 なんでそんなに、興味がないんですか?


「言ってる意味がわかんないんだけど」


 従兄の子供がTVに出て活躍するんです。


「それで?」


 応援しましょう。


「なんでー?」


 なんでだろう? おばちゃんが一生懸命だから?


「おばちゃんって、変な人でしょ?」


 旦那さんを立てる奥さんですよ。


「ふーん。ナマイキだけど、悪いこと言わない。自殺されますよ」


 ええ? だれが?


「そのおばちゃん、すごくきりきり舞いしてるね」


 予言ですか?


「はい、実はね、年齢詐欺なんですよね。子丑寅が間違ってます。なにが子年生まれだ。ちゃんと年子って言ってるのに、どうして誰も気づかないんだろう。お母さんに聞きなさい」


 母が寅なんで、年子だったら、おばちゃんは丑年のはずなんですよね?


「子丑寅卯辰巳、午未申酉戌亥。ちゃんとわかってないとね。ちやほやされてるうちが華より団子。珍しく他の子のこと占ってみたら、性別詐称とか。別にいいけどネットだし」


(大吟醸)


「うっま!」

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