隣の席の青田さんは箱の中

@Shunono

第1話

高校一年生の春

俺は朝起きて学校に行くための準備をした

今日は入学式である

高校の門に入り

俺は周りを見た

どこを見てもとても賑やかな学校だった

俺のような人間には少し明るすぎる場所だ

そんなことを思いながら

俺、梶原 裕樹はクラス表を見て

自分のクラスである1年B組に向かった

やはり賑やかで、とてもついていけない

そんな中座席表を見て窓側の後ろの席に

座って、しばらくがたった。

隣の席に1人の美人な女子生徒が座った。

周りの視線が少しこちらに向いているのが

何とも気まずい、しかしとても気になる

ので、勇気をだして声をかけてみた。

「よろしく」

するとその女子生徒は

「よろしく」とかなり小さな声で応えた

「君の名前は何?」と俺は尋ねてみる

すると「青田」

「下の名前は?」と、問うと

「青田」とだけ言って黙り込んだ

ん?と思った僕は少し考えた

あれ?青田は苗字じゃないのか?

「青田は下の名前なのか?」と聞くと

「苗字」と応えた

もはや何を言ってんのかそろそろわからなくなってきた

そんな時、1人の男性教師がやってきた

見た目は優しそうな顔で30代、黒髪黒目の一般男性っぽい人だ。

「今日からここのクラスの担任になった、

名前は、中伽 翔太 (なかとき しょうた)

というよろしく」とだけ言ったあとは

至って普通だった、普通に無駄に長い入学式を行い、教室に戻ったあとは資料を配り

ただそれをしっかりと読むよう言って、

今日は終わった。

みんなが家に帰る時、俺は1人だった

クラスでは、もうグループわけのような

ものが行われており、色々な集団でかなり

別れた、そして余った、集団に参加しなかったもの、すなわち自分のような

ぼっちはしっかりと1人で

家まで帰っている

その中には隣の席の青田さんもいた

しかし彼女の下の名前が未だに分からない

そんなことを気にしてもしょうがないと思い

歩いて家まで帰ろうとしたとき、

青田さんがいた

周りの女子生徒からは避けられて

いるように見えた、恐らく気のせいだろう

そんな中、1人で帰るのが少し気まづかったのか、青田さんに話かけた

「下の名前は?」

「由紀」

可愛らしい名前だなぁと思いながら

歩いていると、

「梶原はなんでこの高校に来たの?」と

聞いてきた

俺は「家から近いから」と答えた

あれ?なんで青田は俺の名前を知ってるの?

とつい聞いた

座席表見た?と言われた、

自分以外がどうでも良くて周りをよく見ていなかった、そんな中、話を帰るために

先程の問いを返した、

「なんで青田はこの学校に来たの?」

「家が近いからよ」

「なんで青田はそんなにいつもつまんなそうなのと」

ついでに心で思っていたことを聞いた、

そしたら、好きなことがないからと答えた。

まるで感情がなく

今まで箱の中にでも閉じ込められてでも居たかのようだ、

一緒に帰っている中で疑問を感じた、

なんで同じ方向に進んでんの?

家はもう目の前だ。

さすがに気になったので聞いた。

「青田の家はどこなの?」

「前」

「ん?」

「大丈夫?どこか頭打った?」

「酷いわ、あの一軒家の隣よ」

と聞いて驚いた

そう言えば自分の一軒家の隣につい最近

引っ越してきた人がいたのを思い出した。

まさか青田がそれだったとは、

じゃあねと言い、

青田は無言で家の中に入った

俺もそのあと無言で家に入り、

そのまま自分の部屋のベッドに

倒れ込んだ、青田の家が隣だったことに

驚きが隠せないでいる、今日は金曜日、

色々あって入学式が延期になったらしく、

明日は休みだ、

そう思い、気力を使ってお風呂に入り着替え

そのまま寝た。



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〈翌日〉

朝起きるといつものように妹に起こされた、

妹は今年中学2年で、とても馬鹿だ、と言うよりも変人だ。

自分の妹とは思えない程に。

朝起きてリビングに向かうと、

そこには何故か青田がいた。

「なんでいんの?」

「なんか...呼ばれた?」

「どうして疑問文!理由を聞いてんの」

「あなたのお母さんに呼ばれた」

「引越しのお祝い?」

「いや、引越しでお祝いとか俺の人生で

聞いたことないんだが」

俺は急いで母さんを呼んだ、

あそこまで脳天気な人だとは正直思わなかった、頭が痛い、どうしてそうなるのかがわからない、

「あら裕樹、急いでどうしたの?」

「どうしたもこうしたもあるか」

「なんで青田がうちの家にいんの?」

「この前青田さんのお母さんと話した時に

会話が弾んじゃって、料理を教えることに

なったのよ」

「料理をする面影すらないんだけど」

「私今お仕事あるからなんか作ってあげて」

「じゃあ何故今呼んだ」

「明美も入れてあげなよーー」

「どんだけ呑気なんだ!妹来たら大惨事に

なるオチが丸見えだよ!」

「じゃあ、あとはよろしく」

とだけ言ってその後は何も言わなかった、

いや、こういうのは今回で終わりだと信じてる


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〈追記〉

キャラクター

梶原 裕樹 15歳

青田 由紀 15歳

梶原 明美 13歳

梶原 聡子 43歳


読んでいただき誠にありがとうございます

小説はまだ描き始めたばかりなので矛盾点や

誤字があったりしたら、コメントください

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