第08話 奇々怪々
『ええい! お嬢様に近づくな不埒者めが!』
声は
「ガールード、おやめなさい。駄犬が怯えているでしょう」
「び、びびってねえ!」
突然布地が喋ったら
「虚勢もそこまで行くと立派ね」
「そ、その喋るカーディガンは一体なんだ?」
「この子は母上が魔力を込めて編んでくださった私の
「カーディガンがガーディアン?」
なんだそりゃ。
「ふふ、酷い
ぼやきつつも愛おしそうに麻璃亜は年季の入ったカーディガンを撫でている。
喋るカーディガンにさっき見せた炎。
南高の魔女は
……俺みたいな
撫でられている
『我の出自など良いのですお嬢様! 即刻その不埒者からお離れください!』
「そうはいかないわ。私は駄犬の飼い主になったの。世話はきちんとしないと。そこらでお漏らしされては飼い主の
「誰が漏らすか!」
「脱糞しても後始末の面倒はみません。そのつもりで」
「漏らさないっての!」
『小僧! お嬢様に無礼な口を聞くな! ただではおかんぞ!』
「衣料品に許してもらうつもりはねえ!」
『なんだと貴様!』
「やんのかコラ?」
「おやめなさい。貴方達、
麻璃亜の低く冷たい言葉の圧に、俺と
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます