第9話 道具の鑑定結果が予想外でした。
昨日のように長い道を歩いている。グレンさんが言うには図書館よりは歩かないと聞いたけどあの部屋からお城に着くまでが遠いからな~違いがよくわからない。今から行くのは、魔導師団と言うところらしいそこで私のことを見てもらうという予定だ。一通り今日の流れを考えながら廊下を昨日と同じように案内してくれるグレンさんたちともに歩く。お願いして道具も見てもらおうと道具も持ってきた。
「グレンさんのお知り合いの魔導師さんってどんな方なんですか?」
怖い人じゃないといいんだけどと心の中で思いつつ、グレンさん声を待った。
「そうですね~興味を持つと、とことん調べたりする男ですかね?性格は優しいですし危険もないはず…?です」
「ほうほう、ちなみになぜ最後の意外と重要な部分あやふやなんですか?」
「私は、見たことはないんですけれど噂でいつもは穏やかなのに怒ると物凄く恐ろしいらしくて…」
よくある、穏便な人が怒るとめちゃくちゃ怖い奴ですね。私も気に障ることしないようにしなきゃな…ちょっと不安になりながらもいつもは穏やかって言葉を信じることにする。
「ツキノ様、もうそろそろです。」
そう言われて少し緊張するがグレンさんの知っている人だし大丈夫だろう。
「着きました。ここが魔導師団です。」
魔導師団と言われるところを見るとそこには立派な建物があった。ぼーっとしていたから分からないがさっきのような廊下にこんなもの建っているような場所には繋がらないと思ったんだけどいつこんな雰囲気に変わった?不思議すぎる。そんなことを考えてる私の隣でグレンさんは魔導師さんと話をしていた。それからグレンさんの知り合いがいると思われる部屋に案内された。案内してくれた魔導師さんらしき人はドア越しに声を掛けていた。
「ルード師団長、ダウナー様がいらっしゃいました。」
「通してください。」
中に通されたグレンさんに着いていく。うわぁ凄い本の数、図書館ほどではないが中々の数があると思う。
「グレン、その方が昨日言っていた方ですか?」
「はい。アオイ・ツキノ様です。」
「初めまして、私はこの魔導師団の団長をしています。ルード・セルヴィと申します。」
もしかして、グレンさんの知り合いって団長さんなの…えっ、そんな凄い人に見てもらうの?私緊張するんだけど私も挨拶しなきゃ。
「初めまして、アオイ・ツキノです。今日はよろしくお願いします。」
そう言い終わった後にお辞儀をする。凄い緊張したぁ、なんか変な汗が出るし
「ツキノ様がグレンの髪を切ったお方ですか?」
お決まりと言っていいぐらいに聞かれるな~そんなに衝撃なことだったんだろうなグレンさんが髪を切ったことが
「はい、そうです。私が気になってしまって切らせていただきました。」
団長さんはニコニコしながら頷いていた。
「いやぁ、私もグレンの髪が凄く気になっていまして。それにしても似合ってますよグレン」
似合っていると聞いて私は、ほっとした。日本の髪型にしてしまったからそのせいで何か言われたんじゃないかと少し思っていたから。でも、今の会話を聞いて大丈夫そうだなと思った。
「ありがとう。これもツキノ様の腕が良かったからだと思うが。」
「いやいや、そんなことないですよ。元が良かったんです。」
私の腕は、そう大した腕じゃない。本当にただ切った人の元が良くて、それを頑張って最大限に引き出しただけだ。だから私は、何もしてないに等しい。
「世間話は、これぐらいにして昨日グレンが言っていた。鑑定をしましょうかツキノ様はこちらへ」
そう言われて、そこにあるソファへ座る。
「今から、見ますのでツキノ様は力を抜いてください。」
言われた通りに力を抜く。すると、団長さんは手を私に向けた。一分もしない間に鑑定は終わった。
「残念ながら、ツキノ様は魔力がないことはないですが魔法が使えるほどの魔力はありませんでした。」
魔力はあるけど、魔法が使えるほどではないと…ほうほう、なるほど
「ありがとうございます。あ、急にで申し訳ないんですけど…」
「はい、なんでしょう。」
「私が持っている道具も見てもらいたいのですが…大丈夫でしょうか?」
「あっ、分かりました。道具を見せてもらえますか?」
良かった、ダメだったら諦めるつもりだったけど優しい人で良かった。そう思いながら道具を机の上に広げた。
「ほう、これはまた見たことのないものしかありませんね。」
「はは、そうですよね~」
「それでは鑑定します。とその前に鑑定して分かったことを一応紙に書き留めますのでいざというときのために持って行ってください。」
「そんなことまでありがとうございます。」
優しい過ぎる、こんな人が怒ると確かに危険な気がする。
「鑑定しますね。」
そう、一つ一つ丁寧に鑑定してくれて紙にも書いてくれる。ちらっと見えたけどなんかえげつないこと書いてあった気が…
「こんな感じですかね?」
といくつもの紙を渡してくれて私はその紙を見る。
【ベーシック】
髪の長さを調節するために使うハサミの種類。
切れ味は常に良い。落としても何をしても絶対に壊れない。
は?いやいや、え?チートですか?絶対に壊れなくて切れ味最高とかどんな?たまたまだよね?うん、他の見よう
【セニング】
別名:すきバサミ 髪の長さは変えずに毛量だけを調節したいときに使うハサミ
切れ味は常に良い。落として何をしても絶対に壊れない。
うん、もうハサミ類は諦めよう。この結果が出てしまったんだから素直に便利だと思って使おう。あと、身を守るために…本来の使い道じゃないけどいざというときね?で肝心のバリカン等の電気を使うのはどうかな…
【バリカン】
髪を刈り上げるときに使う道具の充電式。
使っても充電は無くならない。落としても何をしても絶対に壊れない。
【ヘヤアイロン】
髪を巻いたりして髪型を作るための道具の充電式。
使っても充電は無くならない。落としても何をしても絶対に壊れない。
うん、これらもなかなかのチート道具なのだけど…しかも最後の説明なんかもうお決まりみたいに感じになってたし。まぁ壊れないのは嬉しいし充電が無くならないのも嬉しいんだけど私が持ってていいものなのか心配になってくる…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます