第680話 次のエリアへ
ふふーん! 完全体からの新スキル、1つ解放! どんな強力な効果なのか、早く試したいねー! その為にも、まずはこれ!
「それじゃ、新しいエリアに出発です! ここの東はどんなエリアですかねー?」
方角的に海に近付くはずだけど……まぁ行ってみれば分かるはず!
サツキ : 新エリアに出発だー!
水無月 : 出発だー!
「はーい! 今回は、ちゃんとエリアボスに警戒です!」
エリアが切り替わってすぐに殺されたくはないし、ちゃんと警戒していかないと! 咲夜さんの狐さんの出現フラグも怖いし、その辺も要注意で!
<『名も無き荒野』から『名も無き平原』へとエリアが切り替わりました>
<規定条件の達成により『名も無き荒野』のエリア名が変更可能になりました>
「わっ!? あ、平原エリアですか! 植物、一気に増えましたね!」
新エリア、目新しいって訳でもないエリアだったー! でも、荒野の殺風景な様子から一気に雰囲気が変わったよ!
ミツルギ : 最初に言っておこう。ここの平原、かなり広いからな。
咲夜 : ちょ!? それ、ネタバレじゃね!?
いなり寿司 : あー、でも言っておいた方がいい内容ではあるな。
「え、ここ、広いんです!? はっ!? 周囲への警戒!」
既に見知った雰囲気にエリアだから、一瞬気が抜けちゃったけど……ちゃんと周囲を警戒しないと!
「……近くに、敵はいなさそうですね」
グルッと周囲を見回してみたけど、看破の反応は出ないし、敵がいる気配はなーし! 今いるのは拓けた場所だし、背の高い草や、木々は少し離れたところにはあるけど、すぐ近くにではないもんね!
ミナト : サクラちゃん、警戒するなら上空もねー! 空から襲ってくる敵もいるから!
富岳 : 昨日のタカとか、まさにそれだしな。
「あ、それもそうでした!? 空は……大丈夫そうですね!」
今は夜だから、昼よりも見通しは良くないし……曇ってて少し不安にもなるけど、とりあえずは大丈夫そう? 器用系統でも視認が出来なきゃ攻撃は当てられないだろうし、私が見えてない範囲なら大丈夫なはず!
ミナト : うん、ザッと見た感じでは大丈夫そうだね。
こんにゃく : ミナトさんがそう言うなら、まぁほぼ確実に大丈夫だな。
神奈月 : 下手なスキルの効果よりも、信頼度はあるよなー!
「あはは、確かにそれはそうですね!」
ミナトさんが大丈夫と言うなら、心配する理由はどこにもなーい!
ミナト : 完全な死角にいた場合は、私でも見つけられないから、過信は駄目だよ?
富岳 : そういう個体は『索敵』でも使わんと、そもそも見つけられんがな。まずは、マップの解放からか。
真実とは何か : それこそ、最初にやるべき真実なのだ!
「『索敵』はマップを解放してこそですもんねー! あ、話は戻しますけど、ここの平原はどのくらい広いんです? ここはネタバレでもいいので、教えてもらえますか?」
ミツルギさんが急に言ったこの内容、流石にネタバレであっても無視出来ないのですよ! もしかすると、いつかの丘陵エリアみたいな場所の可能性もあるよね!?
咲夜 : えー!? そのネタバレ、普通にありなのか!?
ヤツメウナギ : でも、これに限っては本当に教えておいた方がいいよなー。
神奈月 : 確かになー。ここは、ミツルギさんの判断に賛成だ!
いなり寿司 : 広いエリアは、どうしても行き詰まりになりやすい。完全体ともなれば、尚更に。
「完全体だと……何かリスクがあるんです?」
んー? 何か私が知らない要素がありそうなんだけど、それがミツルギさんがネタバレになってでも伝えようとした理由?
ミツルギ : サクラちゃん、忘れちゃいけないぞ。進化階位が上がれば1エリアでの出現Lvの範囲は広がる事を!
「あっ!? そういえば、今までもそうでしたっけ!?」
そっか、そっか! 確かにこれまでも進化階位が上がった時には、出現する敵のLvは変更になってきてたもんね! 昨日までの成熟体ではLv10刻みだったけど……完全体だとどうなるんだろ? でも、それってエリアの広さと関係あるの?
金金金 : エリアの広さと、Lv帯の拡大……何か相関があるのか?
富岳 : 単純な話なんだが……エリアが広い分だけ、各Lv帯の分布の範囲が広がるからな。結構な範囲を移動しなければ、適正Lvの位置にならないという欠点がある。
チャガ : 逆に格上との距離が保ちやすいから、安全性も担保しやすいとも言えるがな。まぁその辺は一長一短だ。
「あ、そういう感じになるんですか! まぁ格上が集まり過ぎるよりは安全な気はしますね!」
Lv差があればあるほど倒しにくくなるし、殺されやすくもなるんだから、エリアの広さは結構重要になってくるのかも!
「……あの、もしかしてですけど……下手にランダムリスポーンになったら危険です? というか、完全体からは何Lv刻みになるんですかねー!?」
Lv帯の拡大と、エリアが広いとなると……倒せる範囲の相手がいる場所に行けないなんて事もある気がするよ!?
ミツルギ : あまりネタバレし過ぎるのもどうかと思うから、具体的なLv帯は伏せておこう。まぁここの平原は、4エリア分くらいあるとは言っておくか。
神奈月 : 今までのエリアで、一番広いところだなー。
イガイガ : 丘陵エリア……お煎餅の丘よりも広いぞ!
ミナト : 平原エリアだから色々なエリアの特徴を内包してて、それぞれの要素が大きめに出る場所でもあるからねー!
「4エリア分って、そんなに広いんです!?」
わー!? ちょっと想定外な広さなんだけどー!? あ、でも出現する敵のLv幅が変わっても、4エリア分もの広さがあるなら、そこまで一気に強くなった実感はなさそうな気もするね?
「あっ!? それ、エリアボスを探すのが大変になったりしませんか!?」
待って、待って、待って!? 4エリア分の広さがあって、色々なエリアの特徴がある場所から、探し出すって難しくない!?
こんにゃく : ぶっちゃけ、エリアボスの発見は難しいな!
ヤツメウナギ : 広範囲のエリアの欠点なんだよな、そこ……。
サツキ : まぁエリアボスの撃破は必須じゃないからね! 無理して探す必要もなーし!
咲夜 : 見つかる時は、あっさりと見つかるけどなー。
G : これは……見つからないフラグか? それとも、見つかるフラグ?
イガイガ : ……分からん! よし、両方のフラグが立ったって事で!
咲夜 : ちょ!? 両方を対象にされたら、フラグも何もなくね!?
「……あはは、まぁどっちかにはなりますしねー」
最早、それはフラグでもなんでもないよね! でも、狐さんの出現フラグが立ってる気がするし……狐さんがエリアボスなんて事は……ぐぬぬ、それなら遭遇しない方が嬉しいよ!?
「あ、移動距離が長くなるなら、念の為にここに『再誕の道標』を設置しておきましょうか。いざという時に、戻ってこれますし!」
死ぬ気は欠片もないけども……こうしておけば、もし仮に死んだ時にランダムリスポーンで倒せない格上の敵の場所にばっかり飛ばされるのは防げるはず!
という事で、『再誕の道標』を設置なのですよ! 今回は、昨日手に入れたウチワサボテンで! おー、真珠みたいな色合いのサボテンがニョキっと生えてきた! これ、スクショを撮っておこー!
いなり寿司 : なるほど、安全策を取っておく訳か。
こんにゃく : まぁ妥当な手段……というか、これが本来の用途か。
G : 妥当な手段ではあるが……死ぬのを考慮した上での行動。つまり、今日のノルマ達成を見越した動きだな!
イガイガ : いやー、サクラちゃんが自らフラグを立ててくるとは! こりゃ、今日のノルマをどういう形で達成するかが楽しみだな!
「だから、私の死はノルマじゃないですから!」
うがー! 確かに万が一に死んだ時の安全策ではあるけど、それは死ぬのを許容した訳じゃなーい! 使わずに済むなら、絶対にその方がいいもん!
「あ、平原エリアって事は、どこかに洞窟がありますかね?」
可能性はあるはず! 見つけられるかどうかは、まぁ全くの別問題なんだろうけど……。
ミツルギ : ここは広いから、何個かはあるぞ?
ミナト : まぁ流石に、入り口の場所までは教えられないけどねー。
「え、複数あるんです!? 広いエリアだと、色々とあるんですね!」
そっか、そっか! 洞窟の入り口、いくつかあるんだね! んー、でもあんまり早い段階で見つけても死ぬ可能性は高そうだし、まずは近場でLv上げからかなー?
あ、その前に、荒野エリアの名前を変えるべきだね! 忘れないうちにやらないと、そのまま忘れ去っちゃうもん!
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