第679話 完全体のスキルの解放


 ふー! サラッとだけど、完全体から解放出来るようになるスキルの確認は完了! 効果が分からないのもチラホラあったけど、全体的に便利そうなスキルが多かった印象だね!


「さてと、とりあえず『破壊の咆哮』まで解放して、東のエリアへ……そっちに行く前に、こっちで進化ポイントを稼いだ方がいいです?」


 多分、次のエリアで出てくる敵は、完全体になってくるよね!? それなら、この周囲で成熟体を倒した方が楽な気がする!


ミツルギ : あー、やめとけ。乱獲防止の巨大サソリが割と近くに出現してるんだから、すぐに襲われるぞ。

イガイガ : 今日のノルマ、そこで回収は簡単過ぎるしなー。

G : ノルマの達成は、予想外の方向がいいからな!

紅葉 : ん? ノルマなんかあるのかい?

咲夜 : 配信中に1回は死ぬんだよな! それがノルマ!

真実とは何か : それが真実なのである!


「勝手にノルマにしないでもらえませんかねー!? 今日こそ、絶対に生き残ってやりますよ!」


 うがー! 毎度、死亡をノルマ扱いされるのは嫌だし、ここらで一度、死なない日を確実に達成してやるのです!


富岳 : と言いながら、なんだかんだで配信開始から昨日まで毎日1回以上は死んでいるのが実情だな。

ミナト : モンエボ自体が死んでなんぼな仕様でもあるから、別に気にする必要もないんだけどねー。

紅葉 : あー、確かにその流れでこの反応は……ノルマと言われるのも分かる気がするね。


「紅葉さんまで、私の死をノルマって言うんです!? 今日こそ、絶対に生き残ってやりますから!」


 だから、こっちであの巨大サソリと戦うリスクは避けていこー! 新エリアに入っても、エリアボスとのすぐの遭遇にも要注意で!


「さてと、とりあえず『破壊の咆哮』まで解放しちゃいますねー!」


 初めの行動方針は決まったし、サクサクやっていこー! 他のスキルツリーにあるスキルも気にはなるけど、今回は迷う余地なーし!


<『器用』第13段階:ステータス強化『器用+40』を解放しました>


 まずは、前提になるステータスの強化の解放から! 進化ポイント60消費で、結構な量のステータス強化だね! うふふ、器用のステータス、更に上がったよ!


サツキ : サクラちゃん、強化ー!

水無月 : 強化ー!

こんにゃく : 進化系統のステータスが一番高くなるのは当然だが、かなり遠距離攻撃が強くなってるな。

ヤツメウナギ : これから、最強格のクラスのスキルも追加になるんだから、更にだな。


「あ、最強格のクラスのスキルになるんです? 超越体になれば、更に強いスキルが出てきそうな気もするんですけど……」


 んー? 最強って言うなら、そこで出てくるスキルじゃないの? あ、それだけ強力なスキルって事なのかも!


ミツルギ : あー、うん……。これ、どうしたもんだ? 思いっきりネタバレ案件なんだが……。

いなり寿司 : 最終進化の超越体は、色々と特殊だからな……。今それを説明するのは、ややこしい。

神奈月 : 咲夜さん、迂闊にネタバレ発言はするなよ?

咲夜 : 流石に分かりきってるくらいのネタバレ案件で、ネタバレはしねぇよ!?

ミナト : ネタバレ自体をしないと言い切らないのが、自信のなさがあるよねー?

イガイガ : まぁ既に何度かやらかしてるしなー。

G : 確かにそうだな。

咲夜 : 自覚はあるから、注意はしてるつもりだよ!


「あはは、まぁ咲夜さんはまた名前が載らないようにお願いしますねー! とりあえず、色々とネタバレ案件になるみたいですし、さっきの疑問はスルーにしておきます!」


 今の反応だけでも、超越体では法則が変わってきそうな予感はするよね。どういう風に変わるかは、自分の目で確かめよー! 完全体はLv100まで育てないといけないみたいだし、先はまだまだあるもんね!


「さーて、それじゃ新たな遠距離の攻撃スキルを解放しましょう!」


 新エリアに行ったら、試し撃ちもやってみないとね! その為にも解放だー!


<『器用』第14段階:スキル『破壊の咆哮』を解放しました>


 進化ポイントを75消費して、解放完了! 次の第15段階の解放には進化ポイントが3ほど足りないから、解放出来るのはここまで!


金金金 : さて、この新たな遠距離攻撃はどんなものやら?

水無月 : 最強格のスキルみたいだし、楽しみだよね!


「どれだけ強いか、楽しみですねー! 『放電』や『放火』に近い仕様みたいですし、期待大です!」


 『放電』と『放火』、どっちも便利だしねー! 溜めてる間に移動が出来ないってデメリットが消えているのって、すごい大きな部分!


「……よく考えたら、『放火』や『放電』がこの段階のスキルと同じような仕様をしてるって方がとんでもなくないです?」


 決して欠点がない訳じゃないけど、とんでもなく破格な性能だよね!?


ミツルギ : まぁそれはそうなんだが……『火』も『雷』も、適応進化としては実行のハードルが相当高いからな?

こんにゃく : 『火』は狙いやすい場所があるとはいえ、それ以外の場所では厳しいしなー。『雷』に至っては、狙って得られるものでもない。

ミナト : 雷雲に遭遇しなきゃ、『雷』は不可能だからね。もしくは、洞窟の踏破報酬で引き当てるかだけど……まぁそれだけハードルが高いからこそ、破格の性能なんだけどさ。


「あ、そうなんですか! まぁ確かに、運任せの要素は強いみたいですもんねー!」


 今のところ、雷雲に遭遇したのは2回だっけ? あれ、突発的なものだったし、狙って狙えるものではないのは確実!

 火への適応進化は洞窟の完全踏破の報酬で貰ったものだから、こっちも運だもんね。何気に私、結構引きが良かったのかも?


金金金 : デンキウナギみたいに、元からスキルツリーに組み込まれてる個体はどういう扱いになるんだ?

富岳 : デンキウナギは、プレイ不可だからな。プレイ可能な種族の中で、『放電』や『放火』がスキルツリーの中に組み込まれているのはいないぞ。まぁ『放水』は結構いるがな。

金金金 : ん? デンキウナギは分かったが、キツネが火を使ってたりしてなかったか?

ミナト : キツネの火は『狐火』ってスキルで、『放火』とはまた別物なんだよね。その上位スキルもあるし、ライオンでの『獅子咆哮』や『獅哮衝波』に近い扱いかな?

金金金 : あー、なるほど。


「おー! キツネさんには、固有のスキルが組み込まれてる感じなんですか!」


 いつかの火事の原因になったキツネさんの火、そういう内容だったんだ! うふふ、いつかキツネさんで『狐火』系統のスキルを使った育成はやってみたいよねー!


金金金 : 笑みが溢れる狐っ娘アバター。流石のキツネ好きだな。

紅葉 : へぇ? アバターを見て思ってたけど、キツネが好きなのかい?


「あ、はい! キツネさんは大好きですよー! まぁモンエボ内では、出来るだけ遭遇したくないですけど……」


 どうしても倒すべき時には倒すと決めたけど、それでも可能な限り倒したくはないもん! 可能ならスルーで進めたいもん!


咲夜 : 何か、フラグが立った気がする?

G : なるほど、今の咲夜さんの発言でフラグが立ったか。

イガイガ : キツネの出現フラグ、ここに立つ!

咲夜 : ちょ!? え、そういう扱いになる!?


「……それ、冗談抜きでやめてほしいんですけどねー」


 でも、咲夜さんのフラグ発言は、これまで数々の実績があるから……うぅ!? お願いだから、キツネさんは可能な限り出てこないでー!?


金金金 : 泣きそうになってる狐っ娘アバター。おい、咲夜さん、どうしてくれる?

咲夜 : それ、俺のせい!? いやいや、そもそも出てきても戦わずにスルーすればいいじゃん! 絶対に戦わなきゃいけないなんて事はないぞ!

ミツルギ : まぁそれはそうだな。避ければ済むだけの話か。

ミナト : それもそだね。サクラちゃん、気を取り直して出発しよう?


「あ、はい! それじゃ東の新エリアへ……の前に、いつものを発動しておきますね! 『索敵』『見切り』『弱点分析』『看破』!」


 まだ次のエリアのマップの解放が出来てないから、『索敵』

はいらなかった気もするけど……まぁいいや! 使い忘れるよりは、無駄でも使ってる方がいいよね!


「それでは、新エリアに向けて出発です! さーて、東側のエリアはどういう場所ですかねー?」


 今いる荒野エリアの隣だから、そこまで植物は多くないかな? まぁ行けば分かる事なのですよ!

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