第588話 次に解放する候補


 ふふーん、とりあえず『鋭爪撃』は候補の1つにしておいて……。


「あっ! ここはその先にある第8段階の『鋭爪刃』も含めて考えるのもありですね!」


 ふっふっふ! 結構な進化ポイントがあるんだし、そういう選択肢もありだよね!


イガイガ : ありっちゃあり?

ミツルギ : 性能的には『獅哮衝波』に似たような感じで、溜めが段階的になってるスキルではあるしなー。まぁあれほど溜めは長くはないが。

ヤツメウナギ : 『獅哮衝波』は超遠距離の攻撃だからこそ、溜めが長い感じではあるからな。


「え、そうなんです? まぁとりあえず、ちょっと説明を見てみますねー!」


 うふふ、この辺の段階の攻撃用のスキルって他には全然解放してないんだし、近接用に1セットくらい持っておいてもいい気はする! という事で、説明の確認だー!



『鋭爪刃』:アクティブスキル

 力を凝縮し、より高威力で鋭い爪での一撃を与える。

 最大限まで力を溜めた時、真空の刃をも生み出す。

 Lv上昇により、射程の延長。



 待って、待って、待って!? ちょっと予想してなかった内容が書いてあるよ!?


「あのー? 真空の刃ってどういう事です? 何気に射程延長がLv上昇時のボーナスに出てるのも気になるんですけど!?」


 どういう事なの、これ!? え、実は近接攻撃じゃないの!?


いなり寿司 : 『鋭爪刃』は2段階の溜めでな? 1段階目はまぁ単純に『鋭爪撃』の強化版だけど、2段階目まで溜めればカマイタチの発生で中距離攻撃にもなる。

G : ぶっちゃけ、1段階目までの溜めが『鋭爪撃』と違って動けるから、動けなくなる2段階目はあんまり溜めないけどな。

チャガ : まぁ斬撃を飛ばす事は出来るようにはなるが、実用性は1段階目までの方が上って感じだ。


「なるほど、そういう感じなんですか! 飛ぶ斬撃、いいですね!」


 漫画とかアニメとかゲームとかで、飛ぶ斬撃ってちょいちょいあるもんね! そっか、そういう攻撃になるんだ! ……でも、実用性としては2段階目まで必要になるから微妙なんだね。


富岳 : そこまで解放するのであれば、第6段階の『鋭爪撃』で15、第7段階の『屈強+10』で20、第8段階の『鋭爪刃』で25だから、合計で進化ポイント60だな。

サツキ : それで半分くらいだから、まだまだいけるね!


「いけそうではありますけど、とりあえずは候補のとしてはそれくらいにしておきますよ!? 別に全部使い切らなきゃいけない訳じゃないですし! あ、富岳さん、まとめはありがとうございます!」


 姉さんは全部使い切らせるつもりなの!? まぁそれでもいいんだけど、一気に全部決めるのは早過ぎると思うのですよ! まだ候補の確認中だし!


ミナト : まぁ他にも色々と攻撃用のスキルはあるからねー。その手の攻撃を使うなら、セットで知恵の第7段階にある『凝固妨害』は欲しいかも? 出血効果の延長性能だしね。


「あ、前にそんな話をしてましたっけ! 確かに『出血』狙いなら、その効果を延ばすのは必要そうですよね!」


 うん、それは重要な気がする! えーと、知恵のスキルツリーは……意外とここは結構埋まってるんだよね!


富岳 : 第7段階の『凝縮妨害』を解放するには、その前提で第5段階と第6段階の『知恵+10』の2つの解放が必要だな。ここで、追加で必要な進化ポイントが合計で25か。さっきのと合わせて、進化ポイント85になるぞ。


「あ、セットで解放しようと思えば結構な進化ポイントになりますね!? んー、まぁセットであった方が良さそうですし、その組み合わせを候補の1つ目に決定です!」


 『出血』狙いの攻撃セットだね! でも、植物系の敵には『出血』は効かないから要注意!


「あ、そうしてる間にHPがほぼ回復しましたね? んー、まぁ他の選択肢を見ていきましょうか!」


 回復を待ってる間のチェックだったけど、他に何が選択肢になるかは気になるもんね! それにサイコロタイムをやる必要があるから、最低でももう1つは選択肢が必要なのですよ!


咲夜 : 他となると……生命で『再生強化Ⅱ』とか『再生増幅Ⅱ』とか?

こんにゃく : 『再生増幅Ⅱ』は非戦闘時用だから、狙うなら『再生強化Ⅱ』の方がいいかもな。堅牢がある程度上がって被ダメそのものをそれなりに抑えられてるから、戦闘時でも回復が間に合うくらいにはなってくるし。


「おぉ!? 戦闘時に回復するっていいですね!」


 そっか、そっか! その2つのスキル、効果は似てるけど戦闘時にも反映されるかどうかの違いが大きいんだ! えーと、とりあえず生命のスキルツリーを開いて……。


「……どうせなら、第10段階の『再生強化Ⅲ』までいけませんかねー?」


 そのルートは第5段階から解放していく必要はあるけど、その価値はありそうな気がする!


ミツルギ : 一気にそこまでいくか!? あー、進化ポイント……足りるか?

ミナト : 第5段階で10、第6段階で15、第7段階で20、第8段階で25、第9段階で30、第10段階で35だから……進化ポイントは135は必要だね。まぁ少し足りない程度だし、現実的にあり得る選択肢かも?

富岳 : まぁ河川域を探索している間に溜まる範囲ではあるな。


「おぉ! それなら、これも候補に入れておきましょう! 戦闘中に回復してくれるのは助かりますし、HP自体も途中ので増えそうですし!」


 出血効果も魅力的だけど、さっきのスッポンとの戦闘の最中に果物を食べなきゃいけない事態になったりもしたもんね! ああいう時こそ、役立ちそうな予感!


イガイガ : あー、『再生強化Ⅲ』は強力だけど、それでも猛攻を受ければ回復は追いつかないからな? 特に乱戦!

こんにゃく : 難易度が上がれば上がるほど、必須級になるスキルではあるんだけどな。まぁ過信し過ぎは良くないぞ。

咲夜 : 回復するから問題ないとか油断して、敵の攻撃を避けずにいたら……溜め攻撃を盛大に受けて死ぬなんて事も普通にある!

神奈月 : あとは、受けたばかりの毒よりも回復速度が上回るからって……調子に乗って動き過ぎて、毒が回り過ぎて死亡とかな。


「そういう危険性があるんです!? ……過信はよくないですね!」


 そっか、そっか! うん、もしサイコロでそっちに決まった場合は、その辺は注意して――


G : ちょ、その辺は教えるなよ!? 何も言わずにおけば、サクラちゃんが実行しそうなのに!?

金金金 : ほほう? それは惜しい事を……いや、割と問題ないんじゃねぇか?

こんにゃく : ……あー、実際に使うとなったら、また忘れてそうではあるかも?

G : あ、それもそうか。咲夜さんも言及してるなら、フラグになってそうでもあるしな。

真実とは何か : それが真実なのである!

咲夜 : 勝手に真実にするなよ!?


「そうですよ! なんで私が忘れて、やらかす事が前提になってるんですかねー!?」


 この反応、何気に酷くないですかねー!? いつもの事といえばいつもの事だけど!


ミツルギ : ……まぁそういう実績は、何度もあるからなぁ。

イガイガ : そうだよなー。ついさっきのスッポンとの戦闘でも、『咆哮』の存在を失念してたくらいだし?

サツキ : そういうのは状況次第だから、そうなっても仕方ないよ!


「サツキさん、それって全然フォローになってませんけど!? ……まぁとりあえず、『再生強化Ⅲ』まで解放を2つ目の候補にしておきます!」


 これで最低限、サイコロタイムを出来る状況は整ったね! どっちも有益そうだから、普通に選ぶとなると本当に迷いそう!?


水無月 : 他にはどんな選択肢を出すんだろ?


「んー、まぁ一通り、今のスキルツリーを眺めてみますねー!」


 サイコロタイムをするには選択肢は2つあれば十分だけど、他にも使えそうなスキルは色々あるもんね! とりあえず、その確認をやっていこうっと! 他に何か魅力的な候補はあるかなー?


 前に見た『背水の陣』辺りも気にはなるけど……あれは、今の組み合わせとしてはどうなんだろ? 確か、必ず1回は生き残るって内容だったけど……うーん、耐久性を上げてきてるんだし、なんか微妙な気もする!

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