第548話 洞窟の中へ


 ふふーん! 2度目のランダム生成の洞窟の中へ突入! さーて、ここはどんな広さなのかなー?


「おぉ! あちこちに生えてるキノコが光ってますね! 洞窟の中とは思えない明るさです!」


 光るキノコがいっぱいだー! これは今日のサムネイルの候補だね! という事で、スクショを撮っておこう! スクショを撮るぞー! ……うん、撮れた!


金金金 : ここ、前の時よりも明るいか?

ミナト : キノコは多めだから、そうなるかな。まぁ場所によって多かったり少なかったりって変化もあるから、一概にどうとも言い切れないけどさ。

咲夜 : 光るキノコで出来た森みたいな場所も時々あるぞ!

イガイガ : おーい、それを言ってしまっていいのか?

咲夜 : あ、しまった!?


「今、すごい酷いネタバレを聞いた気がしますよ!?」


 うがー! 大量の光るキノコがある場所は気になるけど、それはある事を知らずに見たかったよ!? サラッととんでもないネタバレだー!?


G : 今回は、もう言い訳の余地なくアウトだな。

こんにゃく : それは間違いない。

ヤツメウナギ : 今のは間違いなくネタバレに抵触だろ。

富岳 : どういう場所があるか、サクラちゃんが聞いた訳でもないしな。

サツキ : 咲夜さん、アウトー!

水無月 : アウトー!

咲夜 : 今のはすみませんでした! 言い訳のしようもありません!


「本当ですよ、もう! 特に何か罰したりはしませんけど、そういうネタバレは自重でお願いします!」


 でも、思った以上に洞窟内には面白い景色がありそうな予感! 盛大なネタバレはされたけど、それだけって事はないよね!


金金金 : ネタバレをされた割には、ご機嫌な表情の狐っ娘アバター。こりゃ、普通に洞窟探索を楽しみにしてるな?

サツキ : サクラちゃん、咲夜さんの処罰はいいのー?


「ネタバレされた光景以外にも色々ありそうな予感はしますし、今回は不問です! というか、処罰するとしても何をすればいいんですかねー?」


 あんまりする気はないけど、具体的にどうするかというのも思い付かないんだよね。何かいい案ってあったりしないですかねー?


G : ネタバレの処罰か。その日の配信中はブロックとか?

咲夜 : ちょ!? それは流石に勘弁!?

ミツルギ : 容赦がない対応だな!? あー、無難なところで『ネタバレ禁止』の巻物の中に、やらかした人の名前を羅列するとか?

ミナト : んー、それもいらないんじゃない? 音声なしのコメントで、もう既にボロクソ言われてるし。

咲夜 : ぎゃー!? そこには触れないようにしてたのに、やっぱりそうなってる!?


「あ、本当ですね! 前もこんな事はあった気がしますけど、咲夜さんがボロクソに書かれてますよ!」


 前は私にもダメージがあるような内容もあった気がするけど、今回は純粋に咲夜さんが弄られてるだけだね! 『フラグを立てるだけでは気が済まないのか』とか『アカウント名、ネタバレに変えたら?』とか『ネタバレ禁止を守れ』とか! あれ? ちょっと待って? わっ、これ駄目だ!


「……あのー、咲夜さんをボロクソに言うのは今回は仕方ないですけど、地味に音声なしの方にもネタバレが書いてませんか!? すぐ見るのは止めましたけど、なんかチラッと見えましたよ!?」


 『ここの洞窟には他に……』くらいまで読んだ時点で視線を外したから内容までは見てないけど、何をしてくれてるの!?


ミナト : あらら、本当だね? サクラちゃん、しばらくコメント欄は見ない方がいいかも?

神奈月 : あ、他の人達から叩かれて、ネタバレは流れていった。

G : 音声なしのコメントにはサクラちゃんがあまり反応しないとはいえ、見える場所ではあるんだから自重しろ!

いなり寿司 : Gさんに説教されるのは、オンライン版をしている人には地味にダメージが大きいな。いやまぁ、Gさんは種族の存在がアレだけど、決して悪い事はしてないけども。

真実とは何か : それは、まごう事なき真実である!

咲夜 : ほんと、すみませんでした!

金金金 : そして、ここにもダメージを受ける人が1人。


「皆さん、ネタバレも厳禁ですけど、言い過ぎも駄目ですからね! 私としては荒れてほしい訳じゃないので、その辺は抑え気味でお願いします!」


 ネタバレをしてしまったからって、過剰な反応も駄目なのですよ! 私が望むのは、みんなが楽しめる配信だしね!


サツキ : ここはサクラちゃんが全てのルール! サクラちゃんの意向に従いなさーい!

いなり寿司 : え、サツキさんがそれを言う?

神奈月 : サツキさんが言うと、一気に説得力は薄れるよなー。

サツキ : その反応、酷くない!?


「あはは、まぁその話題はこのくらいにしておいて、洞窟の奥へと進んでいきましょう! どのくらい、奥に続いてますかねー?」


 ふふーん、話題を本来のものに戻して進んでいくのです! 足元がゴツゴツしてて歩きにくいけど、まぁ滑りそうな感じはないかな? 光ってるキノコで内部は照らされてるし、それほど道幅は広くないけど、奥には行けそうだもんね!


水無月 : どのくらいの広さなんだろうねー? 今のところ、それほど広い場所じゃないけど……。

金金金 : ライオンで通るのには、まぁ支障のない範囲だな。


「そういえばライオンでは通れない場所とかってあるんです? あ、これは質問で!」


 内容的にはネタバレになるんだろうけど、これは聞いてもガッカリしない事だし、問題なーし! むしろ、そういう場所があるなら、心構えが出来てた方がいいよね!


ミツルギ : ライオンでは通れない場所はあるぞ。小動物しか通れないような狭い通路になってる時はある。

富岳 : 他にも通れないパターンはあるにはあるが、それは他のネタバレに繋がるから伏せとくぞ。


「あ、はい! それは伏せといてくれて大丈夫です! やっぱりライオンで通れない場所もあるんですね!」


 そっか、そっか! サイズ的な問題が出てくる場所もある……って、あー!?


「ここの横穴、まさにその通れない場所じゃないですか!? ほら、前脚しか入りませんよ!」


 ポカーンと空いてる場所が、進んでる途中であったよ! 奥は暗くて見通せないけど、前脚を突っ込んでみたら入ったよ!


ヤツメウナギ : 話題に出してたら、実物が出てきたか。まぁそういう場所はちょいちょいあるな。

G : そういう場所は、虫の出番だぜ!

ミナト : もしくは小動物系の種族だねー! そういう通路に入れるのが、虫や小動物の特権かな?


「確かにそんな感じはしますね! ライオンでは進めないのは残念ですけど、まぁ他にも道はあるのでそっちに進みましょう!」


 ふっふっふ! 今回はすぐには行き止まりにならずに、奥へと進めてるもんね! 敵も出てくるとは言ってたけど、今のところはそんな様子はない感じ?


「あ、少し明かりが減ってきました?」


 んー、奥に進んでたら、キノコの数が減ってきたね。まぁまだまだ明るいけど……これは、洞窟の様子が変わる予感!


水無月 : 洞窟の中に変化ありだね! この先、どうなってるんだろ?

ミツルギ : ランダム生成だから、この場にいる誰にも分からん!

G : さて、どんな光景が出てくるか?

ミナト : 光源の量の増減は、洞窟内の環境変化の兆候ではあるんだけどねー。何があるかは、行ってみてのお楽しみだよ。

富岳 : そういう部分が、この手の洞窟での醍醐味の1つだな。

真実とは何か : それが真実なのである!


「あ、そんな気はしましたけど、やっぱりこれって変化の兆候なんですね! どういう光景が広がってるか、楽しみです!」


 うふふ、すぐに行き止まりじゃない洞窟っていいね! なんというか、普通の森とかともまるで違う雰囲気が進んでて楽しいもん!

 さーて、この調子でどんどん奥に進んでいこー! あ、敵がいきなり出てくる可能性もありそうだし、そこは警戒しとかないとね!

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