第495話 湖底を照らして
ふふーん! 前に洞窟で採集した光るキノコを咥えて、湖の底を歩いて移動! 貝は残念な結果にはなったけど、いつまでも凹んでいても意味はなーい!
「何の宝石がありますかねー? あ、色々と切れて再使用時間も過ぎてたので再発動で! 『索敵』『見切り』『弱点分析』『看破』!」
色々と再発動して、前向きにやっていくのです! ここは宝石系アイテムが手に入りやすい場所ではあるみたいだし、意地でもここで手に入れるのさー!
サツキ : ダイヤモンドかなー? それともサファイア? ガーネットとかルビーとか、他にも色々あるよねー!
金金金 : 結構な種類があるっぽいな?
ミツルギ : まぁなー。宝石なら何でも適応進化の保存は出来るから、どの種類でも問題はない。
ミナト : 種類自体は多いから、増幅石や増幅草よりは入手確率は高いんだよねー。
「あ、そういう話もありましたね! でも、宝石系アイテムってそんなに見てないですよ?」
まぁ増幅石も増幅草も殆ど見てない……というか、1個ずつしか手に入れた事はないけどねー。うーん、2個は手に入った宝石系アイテムと大してレアさは変わらない気がする!
富岳 : 宝石系アイテムは、入手場所に偏りがあるからな。一番の入手場所は洞窟だ。
チャガ : まぁ洞窟なら確定で手に入るって訳でもないんだが、それでも入手確率は高いぞ。
ミナト : 装飾進化をしたい場合に、洞窟巡りをする事はあるね! あと、あえて敵を適応進化させたい時にもやるかなー?
こんにゃく : ちょ、わざわざ敵を進化させる為に使うのか!?
ヤツメウナギ : ……あれか。スクショを撮る為か?
ミナト : そうそう、正解!
「そういう使い方も出来るんですか! でも、結構な数に余裕がある時じゃないと厳しそうです……」
そっかー。ミナトさんが言ってるのって、思った通りの見た目の敵を生み出す為とかなんだろうね。プレイ出来ない種族もいるって話だし、そういうのを狙ってそう!
ミナト : あ、サクラちゃん、ストップ!
「あ、はい! ミナトさん、何かありました?」
宝石系アイテムを探すのが目的だったから、そんなに移動は早くせずに歩いてたけど、もう早くも発見!? それならありがたいよね!
ミナト : えーと……うん、これはそうだね。今いる位置から、左へ向いてみてくれる? 今の視界の左端が、真っ正面になる感じで。
「分りました! えーと、こんなくらいですかねー?」
ちょっと角度を変えて左の方を向いてみて……あ、今、チカっと何かが反射したようなのが見えた! もしかして、今のが宝石系アイテム!
「今、何か反射しましたよね! ちょっと行ってきます!」
周囲に色々と魚が泳いでるけど、その辺は無視で! 進化ポイント稼ぎもしたいとこだけど、それよりも宝石系アイテムの入手が最優先!
水無月 : 宝石系アイテム、発見!?
サツキ : 今の感じ、そうだよね! 何が出るかなー?
ミツルギ : こういう普通の場所にある時は、採集前は原石の状態で存在してるからなー。採集してみるまで、種類は分からん。
ミナト : どういう種類かは運任せだけど、まぁここまでくれば入手はほぼ確定だと思うよー!
咲夜 : また再誕の道標にならなきゃ、大丈夫だ!
イガイガ : まーた、そういう不吉なフラグを立てる……。
いなり寿司 : 地味に懲りないよな、咲夜さん。
咲夜 : いやいや、俺のせいじゃないから!?
「またそれは勘弁してほしいんですけど!? 普通に宝石系アイテムが採集になってください!」
何気に原石の状態であるって初耳な気がするけど……まぁ宝石って元々そういう物だよね! 真珠も貝を倒す必要があるんだし、それと同じようなものだと考えればいいのです!
そんな事をしてる間に、さっき光を反射してたとこへ到着! 湖の底に、ちょっとだけ一部が反射してる大きめな石があるって感じだー! これが原石って事なのかな?
「……なんというか、こういう形で存在してたのなら、今までに見てても完全にスルーしてた事がある気がします!」
教えてもらってなければ、これが宝石系アイテムの元だとは気付かなかったもん! でも、分かってさえいれば、光るキノコの僅かな明かりでも、キラっと少しは反射してるもんね! ……少しでも角度がズレると分からなくなるけど!
ミナト : んー、まぁ今まで実際に何度もスルーしちゃってるからねー。
富岳 : 河川域やら渓流やら、あるにはあったんだがな?
水無月 : え、そうなんだ!?
真実とは何か : それこそ、真実なのである!
「わー!? やっぱり色々と見落としてました!? 次からは見つけられるように……見つけられますかねー?」
見つけられるようにはしたいけど、正直に言えば自信はなーい! 本当に見落としてたのは……うん、まぁそうなるよね?
咲夜 : えーと、これまでガチであったのってマジ?
神奈月 : ……気付かなかった。
いなり寿司 : 見つけにくいのは間違いないから、見つけているミナトさんや富岳さんの方が凄い部分ではあるぞ。
チャガ : ま、通常のエリアじゃ、その辺の水滴ですら光の反射を見間違う事はあるからな。そこを見落とすのは、割と普通だから心配はいらん。
「あ、そうなんですか! そういう事なら、少し安心です!」
そっか、そっか! これもまた、ミナトさんだからこそって部分になるんだね! 富岳さんも今回はミナトさん側だったみたいだけど、なんかちょっと一安心!
「それじゃ、この宝石の原石を採集してみますねー!」
ふふーん、ライオンの前脚で触れたら『採集』の表示は出てるし、アイテムなのは間違いなーい! これで再誕の道標にさえならなければ、何かしらの宝石系アイテムは手に入るはず!
サツキ : 何になるかなー?
水無月 : 気になるねー!
「ですよねー! さーて、採集完了……って、え?」
え、待って、待って、待って!? 再誕の道標にはならなかったけど、そういう風になってくるの!?
咲夜 : ちょ!? まさかの『増幅石』!?
イガイガ : ……そっちになる可能性があったかー。
ミツルギ : 『増幅石』になる可能性の方が圧倒的に低いのに、そういう事が起きるか。
サツキ : サクラちゃん、ドンマイ!
水無月 : ……こんな事もあるんだねー。
G : 物欲センサーが、盛大に仕事をしている!?
ヤツメウナギ : どうもそんな感じだよなー。
「働かなくていいんですよ、物欲センサーは! うぅ……そんなに私に宝石系アイテムを取らせたくないんですかねー?」
折角、何か宝石が手に入ると思ったのに、この結果は残念だよ! 本当に、何で手に入らないのー!?
金金金 : 怒っているような、悲しそうな、何とも色々な感情が混ざって複雑な表情の狐っ娘アバター。まぁ気持ちは分かる。
こんにゃく : 増幅石は増幅石で後々では必ず必要になるから、決して悪い入手とも言えないのがなー。
神奈月 : まぁ、そうなんだよなー。
ミナト : どうしてもランダムな部分は運任せになっちゃうからねー。まぁ他にも入手出来る可能性はあるから、次を探していこ?
「……はい、そうします」
増幅石は……多分、次の進化の時に適応進化を引き継ごうとしたら、また必要になるんだろうね。確証がある訳じゃないけど、多分成熟体への時よりも必要個数は増えた状態で!
増幅草を1つ持ってたはずだから、必要個数が増える可能性を考えたらここで増幅石を手に入れたのは、決して悪い事ではないんだろうけど……ここは純粋に今の気分の問題だよね。
「次こそは、宝石系アイテムがちゃんと入手出来ますように!」
いつの間にか咥えてたキノコを落としちゃってたけど、次の宝石の原石を探しに行くのですよ! 今欲しいのは、水への適応進化が不要になった後にそれを保存しておく為の宝石系アイテム! 物欲センサー、邪魔するなー!
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