第473話 移動を再開
ふふーん! さっきのサイコロタイムで更に生命が増えて、かなりHPが増えてきた! 進化ポイントをあと21ほど稼いで、第11段階の『胃袋拡大Ⅲ』も解放していこー!
「さーて、それじゃ移動再開です! 『索敵』『見切り』『弱点分析』『看破』!」
<『索敵Lv1』が『索敵Lv2』に上がりました>
<『弱点分析Lv1』が『弱点分析Lv2』に上がりました>
「あ、索敵と弱点分析が同時にスキルLvが上がりましたね! そういえば、確か同じタイミングで解放してましたっけ?」
この辺って、確か姉さんが難易度ヘルの買ってくれた時に付いてた進化ポイント300で解放したやつだったはず! セットで使う事が多いし、同じタイミングになっても不思議じゃないのかも!
ミツルギ : 『索敵』が第7段階、『弱点分析』が第8段階のスキルではあるけど、そもそもある場所のルートが別物だからな。スキルの質としてはほぼ同格みたいなもんだ。
水無月 : あ、そんなに違いはないんだ?
G : まぁスキル重視のルートと、ステータス重視のルートの違いはあるけど、この辺は一番差が出にくいやつだしな。
ミナト : 相手の知恵のステータスも、自分の知恵のステータスも関係ない類いのスキルだしねー。
「あ、ステータスは関係ないんです? ……どっちも確かに関係なさそうですね!?」
敵の位置を把握するスキルと、敵の弱点を把握するスキルだもんね! ステータスの差で見えなくなったりはしないやつ! ……あれ?
「あのー、実は知恵が高ければ位置が把握できなくなったり、弱点が見えなくなったりはしないんです?」
ふと思った疑問! 関係ないと言われたけど、地味にその辺は関係してそうな気がし始めたよ!?
いなり寿司 : その辺は説明するのはいいんだが……とりあえず、先に進もうぜ?
「あ、それもそうですね! それじゃ改めて出発です! 目指せ、宝石系アイテムをもう1個!」
スキルツリーの解放の候補で結構時間が経ってるし、脱線し過ぎても駄目だよね! 宝石系アイテムがもう1個手に入れば、雷への適応進化を保存して、湖へ突入して水への適応進化を狙っていこー!
咲夜 : 果たしてサクラちゃんの願いは成就するのか!?
G : 咲夜さんがそういう事を言うと、成就しなくなりそうなのがなぁ……。
イガイガ : 物欲センサーがウォーミングアップを開始した予感。
咲夜 : 物欲センサーとは言うけども、実際にはそんなもんは組み込まれてないからー!?
こんにゃく : フルダイブ式のゲームになってから、実際に組み込まれてるんじゃないという都市伝説もあったりするけどなー。
神楽 : 脳波を読み取ってるから、組み込める可能性はあるって話だよねー!
富岳 : 実際にそれが確認された事もないがな。
「あはは、まぁそういう話もありますよねー!」
でも、実際にはそういうのはないと思う! そんなのが本当にあったら、多分大問題になってそうだもん!
とりあえず、そんな話をしつつ駆けていこー! ふふーん、真珠の入った貝が一番有力だよね! ミナトさんが探すのを手伝ってくれてるし、見つかるといいなー。
ミツルギ : あ、そうそう。さっきの話題に戻すけど、『索敵』や『弱点分析』がシャットアウトされる事は基本的にはないぞ。
富岳 : むしろ、シャットアウト出来る敵に対抗する為に用意されているスキルだからな。『索敵』は隠れているタイプの敵に有効な手段になる。
神奈月 : 普通にやったら見つけられない敵を見つける手段が『索敵』だしな!
「え、そうなるんです!? あ、でも言われてみればそうなりますよね!? いつでも全方位に放電して見つけるなんて手段は使えないですし!」
今まで何体か遭遇した隠れる敵だけど、それを見破る手段だったよ!? そういう用途として設定されてるなら、そりゃステータスに関係なく見れるよね!?
ヤツメウナギ : まぁ『索敵』は距離が離れれば離れる程、精度は落ちるからその辺は注意だけどなー。あと、例外的に敵の『隠れ身』のスキルLvが高ければ、弾かれる事はある。
ミナト : さっきのシジミの群れは、それで弾かれてた感じだねー。同じスキルLvの高さで『索敵』の方が強くなるから、次に同じような群れがいれば今上がったので見つけられると思うよ。
G : それ以外には特別な強化は特にはないが、スキルLvが上がれば効果範囲が広がるから地味に便利にはなっていくぞ。
「そうなるんですね! ……あんまり実感はないですけど!」
湖の方を見てみても、体感的な違いは分かんない! 魚影は見えてるし、看破に反応があったりなかったり、微妙な感じなのは変わんないよー!
ミツルギ : 湖エリアだと、実感しにくいだろうなー。そもそも『索敵』が活きてくる遮蔽物があまりない環境……。
チャガ : 視界外にも『索敵』が届くようにもなってくるんだが、マップ上でも高低差の位置関係は分かりにくいからな。森の中とかだと、実感しやすいんだが……。
サツキ : まぁエリア的な特徴だから、その辺は仕方ないよー!
「湖エリアだからこそ、分かりにくいって事なんですね! ……あれ? 同時に2体に弱点分析の表示が出てません?」
この表示、1体ずつ集中して見た敵にしか出てなかったよね? んー? この辺、どういう風になってたっけ? 元々、同時に出てたっけ? あれー?
金金金 : 不思議そうな狐っ娘アバター。そういや、一気に複数体に同時には表示されてなかったか。
ミナト : Lv1の『弱点分析』は常に1体までしか表示してないよー。多分、これまではサクラちゃんが無意識で切り替えちゃってただけだね。
富岳 : 視線が一番向かっている敵へと表示が切り替わる仕様だから、その辺は意識せずとも問題はないんだがな。
G : 1体ずつ表示って仕様自体を忘れてるくらいには、違和感なかったみたいだしな!
「あはは、まぁそういう事になりますかねー?」
今言われるまで、そもそも1体ずつしか表示されてない事に気付いてなかったもんね! ちょいちょい皆さんが弱点分析の内容を教えてくれたりはしてたけど、結局あれは私が全部見てたって事なんだ!? ……うん、まぁ情報を見落とす事ってあるよね!
イガイガ : まぁ今までも色んな通知をスルーしまくって、採集物もスルーしまくっているんだから、その辺は今更な話か。
真実とは何か : それが真実なのである!
「その辺、ある程度は自覚ありますけど……仕方ない部分もあると思うんですよ! 全部に集中してって疲れたりしません?」
少なくとも、同時に色んな表示があると私は混乱するもん! 死なないように、HPからは絶対に目は離さないけど!
ミツルギ : まぁ見えてる全てに集中しろってのは、根本的に無理な話だからなー。……もう少し、色んな情報が見えておいてほしいとこではあるが。
イガイガ : ……正直、サクラちゃんに車の免許を取らせるのは怖い部分はあるな。
咲夜 : あー、確かに。
こんにゃく : ……否定がし辛い。
いなり寿司 : 前しか見えてなくて、ふとした瞬間に事故を起こしそうなのが……。
「それ、なんか失礼じゃないですかねー!?」
車の免許ってまだ取れる年齢じゃないけど……そんな否定のされ方をするとは思わなかったよ!? むぅ……でも、見落とす事が多いって、そういう危なさもあるのは確かなのかも……。
サツキ : サクラちゃん、大丈夫! 私も免許は取るなって言われたから!
「それ、何が大丈夫なんですかねー!?」
姉さんも私と同じように目の前の事しか見えてないって事だよねー!? 大丈夫な理由はどこにもなかったー!? ……まぁ家は駅に近いし、少し電車で行けば買い物できるとこはあるし、ネット通販もあるから別に徒歩で困る事もないけど。
いなり寿司 : 流石は姉妹か。
G : 一度、車の運転のシミュレーターをやってるところを見てみたい。
イガイガ : あー、実際の車を運転してるのと変わらないやつがあるよな。
「……それって、要はレースゲームです? あんまりその辺はやらないんですけど……」
レースゲームは得意じゃない……というか、むしろ苦手だから全然やらなくてさっぱりなんだよねー。
G : あー、違う違う。レースゲームじゃなくて、ガチの車と同じ事が出来るシミュレーター。まぁ言い方を変えれば、フルダイブでのドライブゲーム。
ミツルギ : モンエボとは方向性がまるで違うけど、まぁ車であちこち旅行していこうってタイプのゲームだな。ゲームというよりは、リアルの追体験をするタイプのやつだが。
サツキ : それをやった上で、私は免許を取るなと言われたよ!
ミナト : その手のものって、運転免許の適性試験や教習に使われたりもしてるよね。まぁゲームとして出てるのは、どれだけ無茶な運転をしても問題はないから、好き勝手に車を運転したいって需要はあったりするよ。
「あ、そういう感じのものなんです? んー、まぁ機会があったら考えますねー!」
なんか自分で考えてもゲーム内で事故を起こしまくりそうな予感はするけど、一度はお試しでそういうのをやってみるのもいいのかも? リアルじゃ出来ない事を出来るのが、フルダイブの大きな利点!
それはそうとして……丁度いい敵も、宝石系のアイテムも見つからないねー。見落としてるだけの可能性もあるけど、今日の目標達成は無事に出来るかな?
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