第437話 森林深部での目標達成


 ふふーん、エリアボスのオオカミは討伐完了! うふふ、最初の攻撃こそ危なかったけど、その後は完封勝利なのですよ! 雷纏いは効果が切れちゃったけど、役目を果たしてくれたから十分だよね!


「いやー、今日はエリアボスに遭遇しないものかと思ってましたけど、普通に出てきましたね!」


 そういう話題がフラグになるのかと思ってたけど全然そんな事はなかったよ! 苦戦する事もなかったし、無事にLv20まで育ったもんね!


咲夜 : ここまでのエリア、エリアボスは全て倒してきてるのが地味にラッキー?

ミツルギ : 地味に変な個体や倒しにくい個体も出てきてるけど、なんだかんだで倒してるしなー。

金金金 : ほぼ、遠距離攻撃は使ってない戦闘だったけどなー。というか、大根を使った意味……。

サツキ : あー! 大根、完全に無駄になっちゃってる!?


「あはは、獅哮衝波を使う機会が無かったですし……なんか勿体ない事をした気がします!?」


 うがー! 元々は近付きながらぶっ放す予定だったけど、結果的には違う戦い方にしちゃったから、完全に無意味なものになっちゃった!?


ミナト : まぁそういう時もあるよ! 大根はまた手に入るし、そこは気にせずにね?

イガイガ : 大根自体はレアな方ではあるけど、全然手に入らないアイテムではないからなー。

G : ぶっちゃけ、大根の使い所って結構限られるしな。普段使いには勿体なさ過ぎるし、無駄になってもいいからエリアボス戦で使うのが無難なところだぞ。

こんにゃく : だなー。戦闘中に食べられるタイプのアイテムじゃないし、事前準備として食べるタイプのアイテムだ!

水無月 : そういう使い道なら、再使用時間中で使えないスキルを使えるようにしたことに意味があるのかも?

富岳 : あくまでも『獅哮衝波』を使わなかったのは結果論だからな。あのオオカミの知恵が高くて、麻痺がまともに通ってなければ距離を取って使う可能性もあったぞ。


「あ、それなら確かに全く無意味って訳でもないんですね」


 そっか、そっか。結果的に獅哮衝波を使わなかっただけだし、いつでも使えるようにしてた事そのものは意味はあるんだ! うーん、そういう事なら変に気にしなくていい気がしてきた!


「まぁ大根はどこかで改めて手に入れればいいですし、移動を再開していきましょう! ……薙ぎ倒した木々はどっちの方向ですかねー?」


 普通に倒してない森の中へと移動して戦闘になってたから、元々いた場所まで戻らないとね! えーと、マップを見て確認! 確か、私が薙ぎ倒した木々は……ここから少し西の方のはず!


ミナト : えーと、位置的にはオオカミが薙ぎ倒した木々の位置は、少し北に行ったとこにあるはずだよ。戦闘になる時に、少し南に下がってるしね。そこから、サクラちゃんが薙ぎ倒した部分に繋がるはずだよー!

いなり寿司 : あぁ、そうか。射程的に繋がってる可能性は高いのか。

富岳 : 『衝撃凝縮』を使われていたら届いていない可能性もあるが、まぁそれは多分無さそうだしな。


「あ、そういう感じになるんですか! だったら、折角なのでオオカミが薙ぎ倒した木々の道も使っていきましょう!」


 ふふーん、どっちにしても目的の方向は北なんだし、その方向にオオカミが破壊した場所があるのなら使ってしまえばいいのですよ! 有効活用しないとね!

 ふっふっふ、このエリアでの最大Lvの20には到達したし、後は北の端のエリア切り替えまで行けばいいのさー! 


「もう20分もしないくらいで、夜になりそうな時間になってきましたねー。夕暮れになるまでには、北の端まで辿り着きたいとこです!」


 今日はそこまでやったら終わりかな? もう残りの配信時間は30分を切ってるし、それで〆で丁度いい感じかも?


金金金 : あー、なんだかんだでもうそんな時間か。時間が経つのは早いもんだな。

ミナト : そだねー。そういえば、サクラちゃんは今日も晩御飯は飯テロ? 豪華なご飯が続いてたけど。

ミツルギ : 一昨日はバーベキュー、昨日は寿司の写真を上げてたもんな。

水無月 : どっちも美味しそうだったね!


「あ、いえ、あれは昨日と一昨日だけです! まぁ今日の晩ご飯が何のメニューはどうなってるか、まだ知らないんですけど……。あ、どっちも美味しかったですよー!」


 とりあえず雑談しながら移動を開始! 色々と発動中のスキルは……あ、『索敵』と『弱点分析』は切れちゃってる。『見切り』と『看破』もそれほど効果はもうあんまり続かないかも?

 まぁあのエリアボスのオオカミがこの辺の敵を追い払い切ってるし、疾走を使わずに移動してれば再使用時間が過ぎるくらいまでは大丈夫かな?


「さーて、ちょっと雑談しながら移動していきましょう! 折角ご飯の話になってるので、皆さんの今日の晩ご飯は何か聞いてみましょうか!」


 しばらくは戦闘にならないだろうから、雑談タイムなのですよ! 偶にはこういう視聴者さんへの質問っていうのもありだよね!


富岳 : あー、さっきの話題にも繋がるが、今日の晩飯はついスーパーで見かけた寿司にしてしまったぞ。

いなり寿司 : 富岳さんもか。俺も今日は寿司になってるぞ。

咲夜 : サクラちゃんの飯テロに釣られて、晩飯が寿司になっているのはここに2人もいた!?

いなり寿司 : いや、俺もだから3人だな。

金金金 : ふっ、甘いな! 俺は、スーパーではなく回らない寿司屋の出前だ!

水無月 : お寿司が晩ご飯の人、多いね!?

ミナト : あはは、まぁつい釣られて選んじゃうっていうのはあるよねー。……なんだか、私もお寿司が食べたくなってきちゃった。でも、もう今日は唐揚げを食べちゃったしなー。

サツキ : 私は、晩ご飯はまだだよ! 現在、春巻きを作っている最中です!

神楽 : 私はコロッケを作ってる最中! 作りながら見てるから、コメントが途切れ途切れになっちゃう。


「あ、作りながら見てる人もいるんですね! 春巻きやコロッケもいいですねー!」


 姉さんが春巻き……揚げるのは聡さんなんだろうけど、包むのは本当に姉さんも手伝ってそうな気がする! ちょっと前ならやってない気しかしなかったけど、帰省してた時に色々と料理を練習中なのは見たもんね!


いなり寿司 : 料理といえば、今朝はサツキさん作の卵焼きの写真も上がってたな。……まぁ、頑張れ?

サツキ : ぎゃー!? そういや、それがあったんだったー!? ……あっ。

金金金 : 何か失敗が発生した予感。

イガイガ : 包むのに失敗したか、それとも落としたか、それ以外の何かか……。

サツキ : 包むのに失敗したよ!? ぐちゃっとなっちゃった!?


「サツキさん、ドンマイです! あ、でも味は悪くなかったんですよ、あの卵焼き!」


 そうやって話している間に、倒れた木々が見えてきたね! ここはオオカミが薙ぎ倒した部分だから、東から西に向かって倒れてる感じ! とりあえず、ここを通って移動なのさー!


ミツルギ : 流石にバーベキューは真似してる人はいないんだな。

チャガ : まぁ簡単にすぐ真似出来るものでもないからな。まぁ俺はさっき焼き肉を食ってきたが……外食をしながら、この配信は見るものじゃないのを痛感した。

神奈月 : あー、それは確かに……。周りに人が多くいるとこで見るものではないよなー。

咲夜 : 笑えるタイプの配信は、人目を気にしないで良い場所で見るべきだな!

真実とは何か : それが真実である!


「あー、周りの人からは何を見てるか分かんないですもんねー。周囲の反応を気にするなら、落ち着ける場所で見るのがいいかもです!」


 私もそういう経験はあるもんね! 電車の中でホラーゲームの配信を見てて、配信者の人と同じ感じでビックリして周囲の人を驚かせた事があるもん! ……うん、普通に迷惑だったと思うから、それはごめんなさい!


金金金 : 何故か頭を下げる狐っ娘アバター。さては、何かやらかした覚えがあるな?


「……あはは? さーて、もうそろそろ、私が薙ぎ倒した木々のとこまで戻れますね! そこまで行ったら、疾走で駆け抜けていきましょう!」


 覚えはあるけども、それをここで語るつもりはないのですよ! 多分、同じような覚えがある人って結構いる気がする! 何の動画を見るにしても、周囲の様子には要注意だよねー!


「それにしても、何気なく載せた写真をきっかけに晩ご飯を決めてる人って結構いるんですねー!」


 まぁ話題に出てたら食べたくなる気持ちは分かるもんね! あ、こういう部分も私に宣伝の話が来た一因なのかも?


富岳 : いつもスーパーの総菜で済ませてる身としては、まぁ売り場で目に付いたからってのもあるがな。

いなり寿司 : 同じくだ!

神楽 : 握り寿司やバーベキューは、普段から作ってる身としてはちょっとやりにくいかも? 作りやすいメニューなら、メニューを考えるのも大変だから釣られる可能性はあるよ!

ミナト : あはは、まぁその辺はその人の環境次第にはなるだろうねー!


「確かにそれはそうですよねー! ……なんだかそういう話をしてたら、お腹が空いてきました!」


 晩御飯の時間帯ではあるんだから、そりゃ食べ物の話をしてたらお腹も空くよね! 話題に出た春巻きやコロッケ、唐揚げも出てたよね? うーん、その辺が地味に食べたくなってきた! って、私が釣られちゃってるよ!?

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